はじめに
ストアアプリに限らず、アプリを作成した以上、より多くの人に、より多く自分のアプリを起動して欲しいという思いがあるはずです。
今回紹介する「タイル」と「通知」は、ストアアプリが起動されていない状態で、ユーザーに情報を提供できる手段となっています。
たとえ直接起動に結び付かなかったとしても、ユーザーに情報を与え続けることで、ストアアプリは利用されていると言えるでしょう。
タイル
スタート画面を見て気づかれた方も多いと思いますが、ストアアプリのタイルには変化のないものと、クルクルと表示が切り替わりいろいろな情報を表示するものの2パターンがあります。
そのうちの動きがある方のタイルを「ライブタイル」といいます。今回紹介する情報を提示するタイルも「ライブタイル」のことです。
タイルは150×150ピクセルの正方形と、150×310ピクセルの横長の長方形の2つの表示パターンを持ちます(次のWindows 8.1では、新しい形状のタイルが追加されるのではないかと言われています)。
また、横長の長方形タイルは、ライブタイルであることが推奨されています。
タイルの表示パターン
ライブタイルの表示は、XMLで既定されたいくつかのパターンから選択します。
パターンは以下のサイトから確認できます。テンプレートカタログという表題以上に、タイルの利用例などが詳細された充実したページなので、ライブタイルを理解するうえで一読することをお勧めします。
ライブタイルの更新方法
ライブタイルの更新は、以下のタイミングで行うことが可能です。
- ストアアプリ起動中に即座に更新する(ローカル更新)
- ストアアプリ起動中にスケジュールを指定して更新する(スケジュール更新)
- 定期的にリモートサーバーと通信して更新する(リモート更新)
- Windowsプッシュ通知サービス(Windows Push Notification Service)を利用して更新する(プッシュ更新)
ローカル通信はストアプリ起動中にリアルタイムで更新を行い、その結果を即座にライブタイルへと反映させます。
スケジュール更新は、ストアアプリの起動中にタイル更新の処理を行うという点に関してはローカル通信と同じですが、指定した時間後にタイルが更新されるスケジューリングされた更新です。アプリの起動時に更新内容を指定するため、タイルの更新は未来の時間に行われますが、内容は設定時(過去)のものになります。タイルが更新された時点の情報を表示したい場合は、この後紹介するリモート更新とプッシュ更新を利用してください。
NotificationsExtensions
ライブタイルの更新処理の作成には、NotificationsExtensionsを利用すると、処理を簡単にすることができます。
NotificationsExtensionsの導入は、NuGetを用います。NuGetの起動は、ソリューションエクスプローラーのプロジェクト名の上で右クリック→「NuGetパッケージの管理」より行ってください。
ポップアップしたウィンドウの右上の検索バーに「NotificationsExtensions」と入力します。
検索にヒットした「NotificationsExtensions.WinRT」項目のインストールボタンを押してインストールします。