今回のテーマには、今年2月に東京で開催した「Developers Summit 2014」(デブサミ2014)と同じく「Story」を据えている。これは前年度のテーマであった「イベントに参加した後に、現場を変える『アクション』を起こして欲しい」を受けて、「アクションを起こすために必要なモチベーションや仲間を得るためには、説得力のある『ストーリー』が必要」と、実現性に一歩踏み込んだものとなっている。
開幕の様子
冒頭の基調講演は、デブサミ2014でベストスピーカー賞を獲得したクックパッドの庄司嘉織氏が登壇。「この『物語』は、ぼくが歩き出す物語だ。肉体が……という意味ではなく、エンジニアとしてという意味で……」と題した講演では、自身の半生を振り返りつつ、一エンジニアとして普段どのように考えて振る舞ってきたのか、またどうすると望ましいのか、という考えを包み隠さず明かした。特に、ライブならではのオフレコ情報も多く、実際に来場して聴講された方限定の特典とも言える。
可能な範囲で講演内容の一部を紹介すると、まず庄司氏は「体裁や先入観に惑わされずに、本質的に自分の糧になることを謙虚に追求する姿勢の大切さ」を説いた。権威を持つと周囲から知見を得づらくなってしまうし、傲慢さは敵を作り目的の達成を遠ざけてしまう。
続いて、我儘になることの重要性も強調した。怒るべきところは怒る。間違っていると思ったことは素直に指摘する。「エンジニアなんて、楽しそうな技術があったら使いたくてしょうがない生き物。必要な事務手続きを飛ばしてでも、勝手にやってしまうのがエンジニア」「たぶんエンジニアみんながやりたいことをやった方が世の中は良くなる気がする」だと語気を強めた。一方で、適当な理由をでっち上げてでも社内とうまく交渉する、といったコミュニケ―ション能力の重要性も各所で示唆されていた。
講演後に少し意見交換する機会を得たが、そのときの印象では、その時々の判断が仮に間違っていたとしても、きちんと外部に発信し、そのフィードバックを得る対話を重ねることで精度が上がり、結果的に成功に繋がっていくということのようだ。
プロジェクトを企画してリリースし、ある程度運用が軌道に乗るまで2年くらいかかるとすると、20歳から定年まで働いても20回程度しかチャレンジする機会がない。うち成功するのは2割くらい。「この先、生き残るためには?と聞かれることも多いが、残りのチャレンジを生き残るためだけに費やしたくない」と語る庄司氏は、「謙虚に、我儘に、やりたい事をやろう」というメッセージをもって講演を結んだ。
午後に開催されているセッションは、各会場で立ち見が続出するなど、過去最大級の盛り上がりを見せた。
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イベント関連情報は以下で随時更新していきます(最終更新:2014/09/17 10:08)。情報の抜け、誤りなどがありましたら、CodeZine編集部のTwitterアカウントまたはFacebookページ宛に、お気軽にご一報いただけますと幸いです。
講演資料
各セッションの発表スライドとTwitterのハッシュタグをまとめています。セッション名は発表スライド、講演者名はTwitterアカウントにリンクを張っています。
- Deverlopers Summit公式Twitterアカウント: @devsumi
- デブサミ関西全般のハッシュタグ: #kansumi
- 【デブサミ関西】2014「全体のまとめ」Developers Summit 2014 Kansai [STORY] #kansumi(Togetter)
- デブサミ関西2014の非公式まとめ #kansumi(Togetter)
基調講演
セッション名(発表資料)/ 講演者(Twitterアカウント) |
Twitterの ハッシュタグ |
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【S-1】この『物語』は、ぼくが歩き出す物語だ。肉体が……という意味ではなく、エンジニアとしてという意味で…… (庄司 嘉織〔クックパッド〕) |
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セッション名(発表資料)/ 講演者(Twitterアカウント) |
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参加者レポート
ぜひ参加レポートをご自身のブログなどでご執筆ください! この欄でご紹介させていただきます。@codezine宛にメンションでお知らせいただけると助かります。
- 「デブサミ関西2014に参加してきました」(@ducky19999)
- 「デブサミ関西2014に行ってきた」(ひびのきろく)
- 「Developers Summit 2014 Kansaiに参加してきました。」(ふにろぐ)
- 「デブサミ関西2014 #kansumi に参加してきた話」(shiget84's blog)
会場の様子
本キャンペーンは好評のうち、終了させていただきました。たくさんのご参加ありがとうございました!(2014-09-11)
【関連リンク】
・Developers Summit 2014 Kansai
・Developers Summit 2014