SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

CodeZine編集部では、現場で活躍するデベロッパーをスターにするためのカンファレンス「Developers Summit」や、エンジニアの生きざまをブーストするためのイベント「Developers Boost」など、さまざまなカンファレンスを企画・運営しています。

「PyCon JP 2014」レポート

PyCon JP 2014レポート
~第4回 事務局の作業内容について・総括・次回に向けて

  • X ポスト
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

運営総括

 事務局リーダーの神谷(@ryokamiya)です。

 前述の各担当者からの紹介で、事務局のそれぞれの担当の作業内容は分かっていただけたと思います。ここでは開催が決まってからの1年間の大まかな流れを紹介しようと思います。

 事務局の作業は、年末に参加者数目標と予算の大部分を占める会場費を仮決めして予算を策定するところから始まります。策定された目標と昨年の実績をもとにスポンサー獲得目標の設定とチケット価格の決定をします。この予算は、スポンサーの獲得進捗や当初想定していなかった費用などがあるため、都度見直しされます。

 今年は事務局、会場、プログラム、メディアというチーム制での運営でした。事務局チームでは、メンバーみんなが都合がつくのが夜遅くしかなかったため、水曜日夜10時からSkypeで週次ミーティングを行いました。週次ミーティングではマイルストーンの確認、タスクの確認や議論する必要のあるものについてはその場で話し合うなどして、これまでの1週間の進捗の確認と次の1週間の目標などを設定しました。

 なかなか顔を合わすチャンスはないのですが(なにせ夜10時なので基本的にみんなビデオで顔を見せない……)、スタッフ全体での作業日や、開催少し前の6月、7月などは直接顔を合わせての打合せなどもして、少しずつ打ち解けあってチームらしくなっていきました。5月まではどちらかというとやりかたを決めたり、準備作業などが多かったのですが、それ以降はスポンサー企業とのやり取りも増えたり、デザイン・発注の作業を進めたり、チケット販売の開始したりなど、具体的な作業が増えて忙しくなり、カンファレンス運営らしくなっていきました。

よかったこと・反省点

 ミーティングで日本語以外にも英語や中国語が飛び交い、最初はどうなるかと思いましたが、なんとか最後まで1つのチームとなって走りきれたのはメンバーみんなのおかげだと思っています。この混成チームのおかげで、これまでコンタクトのなかった海外企業にも気軽にコンタクトした結果スポンサーになっていただけたケースがあったり、受付もとても国際色豊かな海外からの参加者に優しいカンファレンスにできたのではと思っています。ほかのカンファレンスの事情に詳しいメンバーからは他ではこうやっていたとか、参加者・スポンサー企業としてはこうしてほしかった、などのフィードバックもいれつつ、自分たちカラーの事務局にできたと思います。

 私もふくめて事務局を担当するのが初めてのメンバーが多く、はじめのころは何をすればいいのか分からない手探りの状態で、いろいろなことが決められなかったり、事情が分からなかったりして、座長や昨年の担当者から教えてもらっていたのが前半戦でした。後半になってからは慣れてきたのもあるけれど、どちらかというと開催日が近づくにつれて切迫感がまし、どんどん進めていかないと間に合わない、というところまできてエンジンがかかってきた感じがします。反省点としては、(1度やったから言えることではあるけれど)もっとはじめからエンジン全開でいけばもっとうまくできたかなぁというところです。

 あともう一点、メンバーがそれぞれ、家庭がある、学業が忙しい、仕事で手いっぱい、などなど、なかなかまとまった時間が取れなかったので、週次のSkypeミーティングを減らす代わりに対面の打合せにする、とかやりかたを変えてみたらもっとやりやすくなったかもしれません。

 個人的には昨年担当したパーティ手配と運営や同時通訳準備に比べてずいぶんと大きな役割を任せていただけだので、大変だった一方で、いろいろと学ぶことが多くよい経験になりました。この機会を下さった方々や、私が仕事のほうが忙しくて手が回らない時にも支えてくださった方たちに感謝の気持ちでいっぱいです。

全体の総括と PyCon JP 2015 に向けて

 座長(Chair)の鈴木たかのりです。

 第1回のレポートでも書きましたが、PyCon JP 2014は過去最大の545名の参加となり、盛会のうちに終えることができました。昨年のAPAC(アジア太平洋地域)から日本のイベントに戻りましたが、海外からの発表者・参加者も多く、国際的なカンファレンスとして定着しつつあると思います。

 全4回のレポートを通じて各チームどのような作業をこなして、当日を迎えたのかということを感じてもらえたと思います。当日大きな混乱なくイベントが運営できたのは、スタッフ全員と参加者のみなさんの協力によるものと思います。みなさんありがとうございました。

PyCon JP 2014 スタッフ
PyCon JP 2014 スタッフ

 昨年3月に一般社団法人PyCon JPを設立し、代表理事を昨年までのPyConの座長である寺田が務めています。PyCon JP運営スタッフのサポートとして、契約の主体と財務管理などを行っています。クロージングで、一般社団法人PyCon JPから地方PyCon開催支援、他のコミュニティー支援などの充実を図る発表がありました。詳しくは一般社団法人のWebサイトをご確認ください。

 来年も引き続き私(鈴木たかのり)が座長としてPyCon JP 2015の開催に携わっていきます。PyCon JP 2014に参加してみて不満があった方、もっとこうだったら楽しいのになーと思った方、ぜひPyCon JP 2015にスタッフとして参加して自分の色を入れてもらいたいです。一緒に今までで最高のPyCon JP(the best PyCon JP ever)を作りましょう。スタッフに興味のある方は下記のフォームから申し込みをお願いします。

 来年、PyCon JP 2015でお会いしましょう。

See you next year !!
See you next year !!

最後に

 メディアチームの筒井です。全四回に渡って、運営スタッフの作業内容について紹介しました。一般のカンファレンス参加者とは違った、別の醍醐味を感じていただけたでしょうか? また、他のイベントの運営に携わる人が、この連載を読んで参考にできる点を見つけてもらえれば幸いです。

 それでは、次回PyCon JP 2015でまたお会いしましょう!

この記事は参考になりましたか?

  • X ポスト
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
「PyCon JP 2014」レポート連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

鈴木 たかのり(スズキ タカノリ)

PyCon JP 2016座長。 株式会社ビープラウド所属部内のサイトを作るためにZope/Ploneと出会い、その後必要にかられてPythonを使い始める。PyCon JPでは2011年1月のPyCo...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

神谷 亮一郎(カミヤ リョウイチロウ)

PyCon JP 2014スタッフ。Sweet Remedy Inc.で投資銀行向けの経営コンサルティングをしています。Webサービスのために作った会社なのですが、まだ実現できていません……。前職まではプログラミングは趣味の程度でしたが、昨年退職して念願のWebサービス立ち上げにむけて開発中です。2013年2月に日本に帰国するまでは、8年ほど香港とシンガポールで経営コンサルティング会社と投資銀行で働いていました。上京してから...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

筒井 隆次(ツツイ リュウジ)

本業はWebエンジニア。メイン言語はJava、PHP、Python。Pythonを学んだのは2011年ごろで、Python歴はまだ浅いのですが、書きやすさから今では一番お気に入りの言語になりました。最近、仕事でも念願のPython(Django)デビューができました(PyCon JPスタッフ活動のおかげかも?)。Twitter: @ryu22e Blog: ryu22eBlog

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

津田 麻美子(ツダ マミコ)

株式会社モバイルファクトリーで人事やっています。趣味でプログラミングを始め、勉強会に参加していたところPyConの運営スタッフに誘われて3年目。そろそろスタッフとしてもベテランになってきた。人事だけど、デプロイ権限持ってます。Twitter: @crazygirl_lover

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

橋爪 由美(ハシヅメ ユミ)

萌え絵描きwebデザイナー。エンジニアと一緒にデザインを実装するのが好き。エンジニアとデザイナーが仲良く作業できるには〜を日々考えています。Pythonを初歩からよちよち勉強中。Twitter: @uniq Facebook: 橋爪 由美 Webサイト: Uni-Q.net

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

吉田 俊輔(ヨシダ シュンスケ)

PyCon JP 2016 副座長(メディア)。PyCon JPスタッフ参加は3年目。ミラクル・リナックス株式会社勤務。どこにでもいる自称、一般人です。小江戸らぐ/東海道LUG/東京エリアDebian勉強会/USAGI補完計画等、 関東近郊のOSSコミュニティに参加。イベント参加/出展や原稿執筆を行っていま...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

門河 善也(カドカワ ヨシナリ)

PyCon JP 2014 スタッフ。株式会社データホテルでエンジニアをやっております。 PyConは初参加の初スタッフでした。 OpenStackを契機にPythonを本格的に触れることになり、本PyConを知りました。 まだまだ素人ですが、もっともっと知っていきたいと思っています!Facebook: Yoshi Kadokawa

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

  • X ポスト
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
CodeZine(コードジン)
https://codezine.jp/article/detail/8199 2014/11/06 14:00

おすすめ

アクセスランキング

アクセスランキング

イベント

CodeZine編集部では、現場で活躍するデベロッパーをスターにするためのカンファレンス「Developers Summit」や、エンジニアの生きざまをブーストするためのイベント「Developers Boost」など、さまざまなカンファレンスを企画・運営しています。

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング