testemのその他機能
testemにはその他にも様々な設定や機能が用意されていますので紹介します。
1)読み込みしないJavaScriptファイルの指定
「src_files_ignore」を設定すると、例えば画面関連のJavaScriptなどテストに関連しないJavaScriptファイルを無視する設定ができます。
src_files_ignore { "src_files": [ "js/**/*.js", "spec/**/*.js" ], "src_files_ignore": "js/screen/*.js" }
2)テストの前処理と後処理
テストの前処理と後処理に行うコマンドを指定することができます。「before_tests」が前処理で「after_tests」が後処理です。以下の例は、CoffeeScriptを使った例で、コンパイルし、テストを行い、後処理でコンパイルしたJavaScriptのファイルを削除する処理を行っています。
{ "before_tests": "coffee -c *.coffee", "src_files": [ "*.coffee" ], "serve_files": [ "*.js" ], "after_tests": "rm *.js" }
3)テストページを用意していた場合
JavaScriptのテストをブラウザで実行している場合は、すでにテストを実行するページ(HTML)を用意している場合があります。そのようなHTMLに対してもtestemはテストを実行することができます。
testem.jsonにテストページ名を記述し、テストページのテスティングフレームワークを読み込んだ後にtestem.jsを読み込むscriptタグを追加すれば、あとは以前紹介したコマンドラインで実行する方法でテストを実行することができます。
{ "test_page": "tests.html" }
<script src="/testem.js"></script>
4)CI機能
testemをJenkinsなどの継続的インテグレーションツールで使用することを想定してCIコマンドが用意されています。testemコマンドにCIオプションを付けるだけで実行できます。実行すると、テストを実行している環境にインストールされているブラウザを自動的に実行し、テストを行います。テストの実行結果は、Jenkinsなどでテスト結果を取得できるTAP形式で出力されます。
testem ci
ok 1 Chrome 39.0 - 1から始まる整数を変換する 3の倍数の時はFizzを返す. ok 2 Chrome 39.0 - 1から始まる整数を変換する 5の倍数の時はBuzzを返す. ok 3 Chrome 39.0 - 1から始まる整数を変換する 3の倍数かつ5の倍数の時はFizzBuzzを返す. ok 4 Chrome 39.0 - 1から始まる整数を変換する 3と5の倍数以外はその数字を返す. ok 5 Firefox 33.0 - 1から始まる整数を変換する 3の倍数の時はFizzを返す. ok 6 Firefox 33.0 - 1から始まる整数を変換する 5の倍数の時はBuzzを返す. ok 7 Firefox 33.0 - 1から始まる整数を変換する 3の倍数かつ5の倍数の時はFizzBuzzを返す. ok 8 Firefox 33.0 - 1から始まる整数を変換する 3と5の倍数以外はその数字を返す. 1..8 # tests 8 # pass 8 # fail 0 # ok
5)その他testemコマンドのオプション
testemコマンドのオプションは以下のとおりです。
オプション | 説明 |
---|---|
-h, --help | ヘルプを表示します |
-V, --version | バージョン番号を表示します |
-f, --file [file] | testem.jsonのパスを指定します |
-p, --port [num] | ブラウザでアクセスするサーバのポートを指定します。 デフォルトは7357です。 |
--host [hostname] | ホスト名を指定します。デフォルトはlocalhostです。 |
-l, --launch [list] | テストを行うブラウザをカンマ区切りで指定します。 |
-s, --skip [list] | テストをスキップするブラウザをカンマ区切りで指定します。 |
-d, --debug | デバッグログを出力します。 |
-t, --test_page [page] | htmlのテストページがある場合に指定します |
-g, --growl | growl 通知を行います |