米Microsoftは、Raspberry Pi 2とインテルのMinnowboard MaxをサポートしたWindows 10 IoT Core上で、Node.jsの利用を可能にする取り組みや、Node.jsを使用した開発環境を構築するための手順を、5月12日(現地時間)付の開発者向けブログ「Building Apps for Windows」で紹介している。
Windows 10は、従来のPCなどのデバイスに加えて、Raspberry Pi 2とインテルのMinnowboard Maxをサポートした、Windows 10 IoT Coreによって「モノのインターネット」にも対応する。
一方で、これまでARMプロセッサ上のWindows(WoA)では、IoT向け開発に適したNode.jsが利用できなかった。そこで、MicrosoftではWindows 10にChakra JavaScriptエンジンを組み込み、WoAにおけるNode.jsの利用を可能にする。
なお、Windows 10によるNode.jsのサポートは、現時点ではまだ開発の初期段階で、Chakra JavaScriptエンジンと「Node.js v0.12」のコードを使用したV8 APIのホスティングによるJSRT APIラッパーの開発を目指している。
GitHubで公開している最新のコードでは、Windows 10が動作するすべてのデバイスで、Node.jsがクラシックWindowsアプリケーションとして動作するとともに、ユニバーサルWindowsアプリケーションの内部でホストできる。また、Node.jsアプリからUWP APIの全ての機能にアクセス可能で、Windows 10上のVisual Studioにおける、Node.jsアプリのデバッグを実現している。
現段階では、Windows 10の動作するすべてのデバイスでNode.jsを利用した開発を実現するだけでなく、クラシックWindowsアプリとして利用するか、ユニバーサルWindowsアプリとして利用するかを選択できる。
Microsoftでは、将来的にNode.jsの技術委員会であるNode Foundationや、io.jsのコントリビュータ、およびコミュニティと連携して、これまでNode.jsを利用してきた開発者に対して、Node.jsのホスティングAPIにとらわれない、JavaScriptエンジン開発のための議論を行いたい、としている。
【関連リンク】
・日本マイクロソフト
・「Bringing Node.js to Windows 10 IoT Core」(英語、「Building Apps for Windows」ブログ記事)
この記事は参考になりましたか?
- この記事の著者
-
CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)
CodeZineは、株式会社翔泳社が運営するソフトウェア開発者向けのWebメディアです。「デベロッパーの成長と課題解決に貢献するメディア」をコンセプトに、現場で役立つ最新情報を日々お届けします。
※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です