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AIエンジニアとして活躍するために必要なスキルとは? 人材育成の第一人者が語る

「AI Innovators Meetup Day」パネルディスカッション「AI時代に必要とされるスキルの変化と求められる人材育成のあり方」レポート

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2018/04/17 14:00

目次

実際に失敗しないと身につかない――ディープラーニングは経験の積み重ねが重要

吉田:初めてのディープラーニングプロジェクトには失敗がつきものです。皆さんの経験を踏まえて、陥りがちな失敗エピソードを教えてください。

曽我部:精度が高く喜んでいたものの、ソースコードを確認すると評価データとテストデータが混じってしまうといったミスを昔はよくやっていましたね。

 もうひとつありがちな失敗が、モデリングにいきなり入ってしまうことです。データの前処理が重要であることは理解しているつもりでしたが、身にしみていませんでした。

 でも、何度か痛い目に遭わないと、人の話を聞いても身につかないと思います。いずれにしてもデータの形状、特徴をちゃんと学習させるためにデータをどう扱うのか、データの前処理をセオリー通りやることから始めることが大事。何が改善されているのかわかりませんからね。

吉田:私も路面下空洞探査にディープラーニングを適用した際、超音波のデータを画像にする方法を採用したのですが、各画像のコントラストが違うことで分析に悩みました。専門家に聞くと、きちんとコントラストを調節しなくてはいけなかったのです。どういったデータを使っていくか、しっかり議論することは非常に重要なことですが、実際に体験してみないとわからないですよね。そのためにも早く始めて、経験を積むことがいいのではないでしょうか。

巣籠:ディープラーニングの実用に向けては「データ」「アルゴリズム」「ビジネスターゲット」の3つの関係が重要です。よく間違えがちなのが、精度の高さを追い求めてしまうこと。

 私が開発に携わったキュレーションサイトの「グノシー」は、当初ユーザーのSNS上の活動からその人の興味を分析して、その人が好むであろうニュースを配信していました。ユーザーが好む記事を当てる精度を90%から91%に改善することに取り組み、実際のサービスに当てはめてみると、「ニュースが単一的になってつまらない」といったフィードバックがたくさん送られてきました。つまり、ある程度外れることによって、面白い記事が得られていたということです。ビジネスターゲットが間違っていると、正三角形のバランスが崩れてしまいます。ディープラーニングで数字に踊らされてしまうのはありがちなミスでしょう。

「データ」「アルゴリズム」「ビジネスターゲット」のバランスが重要
「データ」「アルゴリズム」「ビジネスターゲット」のバランスが重要

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著者プロフィール

  • 中村 仁美(ナカムラ ヒトミ)

     大阪府出身。教育大学卒。大学時代は臨床心理学を専攻。大手化学メーカー、日経BP社、ITに特化したコンテンツサービス&プロモーション会社を経て、2002年、フリーランス編集&ライターとして独立。現在はIT、キャリアというテーマを中心に活動中。IT記者会所属。趣味は読書、ドライブ、城探訪(日本の城)。...

  • 篠部 雅貴(シノベ マサタカ)

     フリーカメラマン 1975年生まれ。  学生時代、大学を休学しオーストラリアをバイクで放浪。旅の途中で撮影の面白さに惹かれ写真の道へ。  卒業後、都内の商業スタジオにカメラマンとして14年間勤務。2014年に独立し、シノベ写真事務所を設立。雑誌・広告・WEBなど、ポートレートをメインに、料理や...

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