「GitHub Connect」で、Enterpriseの開発者にもオープンソースの醍醐味を
Kathy Simpson氏(Senior Director of Product Management)は、GitHub Enterprise、GitHub Business Cloudにおける新機能を発表した。まず、企業や組織の壁を越え、全ての開発者にオープンソースコミュニティの強みを届ける「GitHub Connect」だ。
GitHub Connectに含まれる機能は以下の3点。
- Unified Business Identity(制限付きパブリックベータ版)
- Unified Search
- Unified Contributions
「Unified Business Identity」は、企業が所有する複数のBusiness Cloudアカウントを、GitHubプラットフォーム上で一括管理できる機能で、ライセンスや料金、権限、ポリシーを簡潔に管理できる。
また、16日にリリースしたGitHub Enterprise 2.15では、「Unified Search」と呼ばれる検索機能が追加され、GitHub Enterpriseを離れることなく、GitHub.comにあるパブリックリポジトリとGitHub Businenss Cloudにあるプライベートリポジトリを横断して調べることが可能になった。
「Unified Contributions」もGitHub Enterprise 2.15から加わった機能。GitHub Enterprise上で行ったコーディングやレビュー、コメントといったコントリビューションを、GitHub.comの個人プロフィール上に表示できるようになった。

セキュリティの強化について
「GitHubにはユーザーを脅威から守る責任がある」と話したSimpson氏。セキュリティの強化についても追加機能を説明した。以下の3点だ。
セキュリティ脆弱性アラートでのJavaと.NETのサポート
GitHubはこれまで3つの言語JavaScript、Ruby、Pythonについてセキュリティ脆弱性アラートをサポートしていたが、今回新たにJavaと.NETへのサポートも追加した。
パブリックリポジトリのトークンスキャン(パブリックベータ版)
GitHub Token Scanningは、パブリックリポジトリをスキャンして既知のトークンを検索し、見つかると、コミットを検証してアカウント所有者に新しいトークンを発行するよう、プロバイダーに通知する機能。これにより、トークンとキーが誤ってコミットされ公開されるセキュリティリスクを防ぐことができる。
GitHub Security Advisory API
GitHubでは、数多くのプロジェクトのセキュリティの脆弱性を検証し、データを集約している。そのデータを開発者が強固なセキュリティプラットフォームの構築に利用できるよう、GitHub Security Advisory APIを提供開始した。これは、既に使用しているツールやサービスと連携させて利用できる。
そのほかの機能追加
変更の提案(パブリックベータ版)
「よりよいソフトウェアをすばやく開発するためには、コラボレーションが鍵となる」と話すSimpson氏は、パブリックベータ版として提供を開始した「変更の提案(Suggested changes)」の機能についても説明した。
これにより、共同作業者は変更を提案しコードを編集したり、提案を受け入れたりといった作業を、コードをコピー&ペーストすることなくワンクリックで実行できる。この機能はDeveloper、Team、Business Cloudのプランで利用できる。
GitHub Learning Lab
GitHubリポジトリを用いながら開発スキルを学べる「GitHub Learning Lab」。今回、3つのコース「GitHubで安全に開発を行う方法」「プルリクエストをレビューする方法」「最初のGitHub Appsを作成する方法」が新たに公開された。
また、幅広いスキルレベルに向けた上記に対し、企業の新人開発者向けトレーニングコースの提供も開始した。コースの内容をカスタマイズすることで、各人に合った学習を実現できる。
現在対象となっているのはBusiness Cloudのユーザー。GitHub Enterprise向けのサービスは近日中に提供開始予定とのことだ。
GitHubが見据えるオープンソースコミュニティの未来とは?
今回も注目の発表が目白押しだった「GitHub Universe」。特に、開発者のワークフローを効率化する「GitHub Actions」には多くの開発者が注目し、デモや追加情報をチェックしていた。
GitHubの果たす役割は、コードリポジトリとしての機能にとどまらず、ワークフローの自動化やコラボレーションの促進、また新しい開発者の育成と、可能性を広げている。
Simpson氏は、「コードを書き、レビューし、シェアするには大変な労力が必要。われわれは開発者として、問題を解決し、知見を共有し、身の回りの世界を変えたいと思っています。GitHubはそういった取り組みに最適な場所です」と、改めてGitHubが開発者に対して果たす役割を示した。そして「私たちは、製品とプラットホームの改善をあきらめないこと、そして開発者のみなさんと、開発者コミュニティへ貢献すること約束します」と続けた。
また、Warner氏はオープンソースコミュニティとしてのGitHubについて、以下のようにも話した。
「オープンソースコミュニティとは、自分たちより広い範囲のリアルな問題を解決するもの。その中でもGitHubは、ユーザーの開発者たちとともに“未来”を作っていきます」
GitHubは今後ますます、開発者の挑戦をブーストするプラットフォームになっていくだろう。
初日のKeynoteに登壇したメンバー。右からKyle Daigle氏(Director, Ecosystem)、Omoju Miller氏(Senior Data Scientist)、Kathy Simpson氏(Senior Director of Product Management)、Jason Warner氏(Senior vice president of Technology)、Sam Lambert氏(Head of Platform)
