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Raspberry Pi Zeroではじめよう! おうちで楽しむIoTレシピ

Raspberry Pi Zeroから自宅のNASにアクセスしてみよう

Raspberry Pi Zeroではじめよう! おうちで楽しむIoTレシピ 第6回

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 この連載では、約650円で買えるマイコンボードRaspberry Pi Zeroを使って、ITエンジニアがIoTを学べたり、家族で楽しんだりできるIoTレシピをご紹介していきます。今回はRaspberry Piをより一層楽しむために、NASとの連携方法を紹介します。

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 Raspberry Pi/Raspberry Pi Zeroをもっと活用するために、NAS(Network Attached Storage)へのアクセス手順についてご紹介します。

 NASがあると以下のような使い道が広がり、Raspberry Piをより一層楽しむことができます。

  • Raspberry Piで取得したセンサーデータを保存する
  • Raspberry Pi Zeroに接続したカメラで撮影した写真や動画の保存先にする
  • お気に入りの音楽ファイルをNASに保存し、Raspberry Piから再生する
  • データのバックアップに使用する

 万が一、Raspberry PiがインストールされているmicroSDが壊れても、NASに保存した大事なデータは守られますので安心です。

 今回は、Raspberry Pi Zero WでNASを自動的にマウントする方法をご紹介します。

本記事で使用する環境

  • 使用するRaspberry Pi:Raspberry Pi Zero W
  • 使用するNAS:Synology DiskStation DS415+
    • 前提条件として、NASのセットアップは完了しているとします。
  • Raspberry PiのOS:Raspbian Stretch

Raspberry Pi Zero WでNASを自動的にマウントする

 最新のRaspbianでは、SMB(CIFS)プロトコルでNASをマウントする際に必要な「cifs-utils」はデフォルトでインストールされていますが、もし入っていない場合は以下のコマンドでインストールします。

 $ sudo apt install cifs-utils

 次に、Raspberry Pi ZeroにNASをマウントするためのマウントポイント(ディレクトリ)を作ります。

$ sudo mkdir /mnt/nas

 mountコマンドでファイルシステム、NASのIPアドレス/ディレクトリ、ユーザー名、パスワード、文字コードを指定し、NASをマウントします。

$sudo mount -t cifs //192.168.254.111/share /mnt/nas -o username=xxxxxx,password=xxxxxx,iocharset=utf8

 設定が終わったら、dfコマンドでNASがマウントされているか確認してみましょう。

pi@raspberrypi:~ $ df -h
ファイルシス           サイズ  使用  残り 使用% マウント位置
/dev/root                 14G  4.2G  8.5G   33% /
devtmpfs                 182M     0  182M    0% /dev
tmpfs                    186M     0  186M    0% /dev/shm
tmpfs                    186M  4.7M  181M    3% /run
tmpfs                    5.0M  4.0K  5.0M    1% /run/lock
tmpfs                    186M     0  186M    0% /sys/fs/cgroup
/dev/mmcblk0p6            65M   21M   45M   33% /boot
tmpfs                     38M     0   38M    0% /run/user/1000
//192.168.254.111 /share   3.0T  2.2T  825G   73% /mnt/nas
/dev/mmcblk0p5            30M  398K   28M    2% /media/pi/SETTINGS

OS起動後、自動的にNASをマウントする

 mountコマンドを使って手動でマウントするのは大変なので、自動的にマウントするように設定します。/etc/fstabにマウントに必要な情報を記述します。

$ sudo nano /etc/fstab
以下を追記
//192.168.254.111/share /mnt/nas cifs username=xxxxxxx,password=xxxxxxxx,file_mode=0755,dir_mode=0755,iocharset=utf8,uid=1000,gid=1000,forceuid,forcegid,_netdev 0 0

 OS起動後、NASが自動的にマウントされるようにブートオプションを変更します。ネットワークサービスが起動されてからブートするようにタイミングを変えます。この手順がないと、fstabに設定したNASのマウントが失敗してしまいます。

$ sudo raspi-config

ブートオプション変更の手順は以下のとおりです。

  1. 3 Boot Options Configure options for start-up選択してEnterキーを押す
  2. B2 Wait for Network at Boot Choose whether to wait for networkを選択してEnterキーを押す
  3. Would you like boot to wait until a network connection is established?<はい>を選択する
  4. Waiting for network on boot is enabled<了解>を押す

 最後に<Finish>を押します。

 設定後、OSを再起動して、自動的にNASがマウントされるようになったかどうかを確認します。

$ sudo reboot

 起動できたら、dfコマンドでNASが自動的にマウントされているか確認してみましょう。

pi@raspberrypi:~ $ df -h
ファイルシス           サイズ  使用  残り 使用% マウント位置
/dev/root                 14G  4.2G  8.5G   33% /
devtmpfs                 182M     0  182M    0% /dev
tmpfs                    186M     0  186M    0% /dev/shm
tmpfs                    186M  4.7M  181M    3% /run
tmpfs                    5.0M  4.0K  5.0M    1% /run/lock
tmpfs                    186M     0  186M    0% /sys/fs/cgroup
/dev/mmcblk0p6            65M   21M   45M   33% /boot
tmpfs                     38M     0   38M    0% /run/user/1000
//192.168.254.111 /share   3.0T  2.2T  825G   73% /mnt/nas
/dev/mmcblk0p5            30M  398K   28M    2% /media/pi/SETTINGS

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まとめ

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この記事の著者

平 愛美(タイラ マナミ)

 熊本県出身のITエンジニア。2児の母で、趣味は写真とグルメ。最近はRaspberry Pi、Arduinoを使った家庭内IoTについて日々研究するIT系母ちゃんとして活躍中。主な著書は、『改訂3版 Linuxエンジニア養成読本』(寄稿、技術評論社 刊)、『Linuxシステム管理標準教科書』(共著、LPI-Japan)など。 ブログ:Mana Blog Next Twitter:@mana_cat

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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https://codezine.jp/article/detail/11183 2018/11/01 14:00

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