プログラミングがやりたくて、新卒入社したSIerからスタートアップに転職
大学を卒業し、新卒で入社したのはある大手SIer。プログラミングを学びながら、エンジニアとして仕事ができることをとても楽しみにしていた。新卒研修では、初めてオフラインで年の近い同期たちとプログラミングの話ができて、本当に楽しかったという。
ところが研修が終わり、配属された先での仕事は延々と単調な作業。プログラミングの仕事ではなかった。
「社会人としてどうかと思うのですが、私は与えられたタスクの意味を問わずに、延々とやり続ける忍耐力もないし、業務時間中の私語は禁止とか、楽しくなくても我慢して遂行し続けるとかできなかったんですね。Excelでスクショを張り続ける作業は、自動化も許されていませんでした」
プログラミングがやりたくて入社した会社だったが、上司に「あと2~3年はプログラミングの仕事はできない」と聞いたちょまど氏は、呼吸困難になってしまう。
「スポンジみたいに吸収力のある20代前半を、プログラミングの仕事ができないまま過ごすと思ったらつらくなり、呼吸が難しくなって、医者に行ったら適応障害ですと言われました。家族に仕事を辞めたいと伝えたら、大反対されました」
ここでの分岐点としては、2つ特徴があった。一つは会社を辞めないルートでレールに乗った安全な人生が送れて、みんなと同じ安心がある。もう一つは会社を辞める選択で、レールからは外れるが、自分の人生を歩くルート。レールは目の前に置かれていないが、自分が歩いたところが道になっていく。
後者を選択したちょまど氏は、実務2週間で退職願を提出し、社員数20人のスタートアップに転職。iOS・Androidなどのスマホアプリを開発するエンジニアとなる。プログラミングも学べ、仕事も楽しくなった。
C#でクロスプラットフォーム開発できる開発環境でXamarin (ザマリン) 、バックエンドはマイクロソフトのクラウドサービス「Azure」を使っていた。そして、初めてのIDE (Visual Studio) とC#に出会う。それまでほぼ素のvimを使っていたので、コード補完や関数の定義などに飛べる機能に大変感動したという。
「今までいろんな言語を試してみたけど、C#ちゃん描くくらい、C#が大好きなんですね。一番しっくりくる言語だった。型付けがとても良いです。後のマイクロソフト入社の決め手となる動機も、『C#が好きだから』。それがこの2社目での出会いだったんです」
XamarinやC#についての記事を書きまくっていたちょまど氏。同時にリクルートキャリアが運営する「CodeIQ」からプログラミング言語の擬人化漫画を描かないかという依頼を受け、副業で『はしれ!コード学園』を連載する漫画家も始めた。
そのCodeIQのユーザー向けイベントでマイクロソフトのエバンジェリストと出会い、日本マイクロソフトに、テクニカルエバンジェリストとして入社することになる。
「テクニカルエバンジェリストは技術をわかりやすく人に教える職業です。入社当初(2016年)は人前に出られなくて、本番前に机の下に隠れてガタガタ震えていました。それまでオタ駆動開発で引きこもって (コードや絵を描いて) いたので、出社以外ほぼ人前に出ることがなかったんですよ」
だが、それからどんどん登壇の経験を重ね、1年後にはDevelopers Summit 2017 (デブサミ) でベストスピーカー賞 総合第1位を受賞するまでに成長する。そして2年後、日本マイクロソフトから米国マイクロソフト本社に異動し、Cloud Developer Advocate (技術を広める職)として、グローバルに働いている。
