好きなことに没頭し、点と点をつないで、キャリアを築いてほしい
最後にちょまど氏が紹介したのは、大好きなスティーブ・ジョブズ氏が2005年にスタンフォード大学のスピーチで語った「Connecting the Dots(点と点をつなぐ)」の話だ。
「ジョブズは大学を中退したのですが、自分が魅了されたタイポグラフィの授業に潜り込んでいました。その経験がMacを作る時に、美しいタイポグラフィを備えた素晴らしいOSを作ることに役立ったエピソードがあります。その時を振り返り、以下のようなことを言ってます」
“it was impossible to connect the dots looking forward when I was in college. But it was very, very clear looking backwards ten years later.”
──点と点がつながって将来を作っていくということを信じて打ち込むのは大切。
「当時は、これが後につながるということは予想できなかった。後から振り返ったら、こうつながってたんだってわかったと言っているんですね。点と点がつながって、将来を作っていくことを信じて打ち込むのが大切だと。オタクはさっきも言った通り、推しに対して並々ならぬ愛を持っており、それに対し時間や労力、お金などを投資しています。私もいつも推しに対して全力です」
ちょまど氏は中学生の頃の英語との出会いから、ハリーポッターを読むためだけに英語を勉強し、腐教活動していたことが、Cloud Developer Advocateとして、コミュニティを活性化しながらマイクロソフトのテクノロジーを広めることに役立っていると振り返る。
「先ほども言いましたが、大学入学祝いでデジタル絵描きグッズを提供されて、オタクになったことで技術の勉強を始めました。サーバーの運用費を稼ぐために、小学生にもわかるように教えた経験が、今マイクを持って登壇・講演する経験に役立っています」
そして、最低でも3つ「点」があることが望ましいと語る。1点だけでは「点」だが、2点だと「線」、3点あると「面」になる。ちょまど氏はエンジニアと漫画家と腐女子の3点を持っているので、その3点の範囲の人たちにリーチできるというわけだ。
- 好きで打ち込めることを探してほしい
- あなたの人生です
- Follow your heart.
「これからの世界を創っていく世代の皆さんに、伝えたいことはこの3つだけです。今はITが世界を変えていってる変化の時期。エンジニアができること可能性は無限大です。世界の未来を創るのは、若い世代のあなたたちです」
U30のエンジニアたちに、好きなことに打ち込むことで、自分のキャリアの可能性を切り開いていってほしい。そんなちょまど氏の思いが伝わるメッセージだった。