「得意領域に影響を受ける意思決定」にどうバランスを持たせるか?
ChatworkのPMチームは、エンジニア・マーケター・Webディレクターなど異なるバックグラウンドを持ったメンバーが所属しており、それぞれの経験が豊富な領域と、経験が浅い領域があります。プロダクトマネージャーとしては、意思決定は領域問わずバランスよく適切に行う必要がありますが、経験が豊富な領域の情報に偏った意思決定になってしまうことも懸念点としてあげられます。理想は、どのプロダクトマネージャーが意思決定をする際も、バランスの良い意思決定ができている状態です。
得意領域に偏った意思決定をしてしまうと、プロジェクトに関わる開発メンバーも「この領域は別のプロダクトマネージャーに相談したほうがいいのではないか?」など不安が募ってしまいます。
意思決定が偏らないようバランスを持たせるためには、前述のように「PRD共有会」においてチームでプロダクトに関する意見のすり合わせを行うことが効果的ですが、それとは別の取り組みとしてお互いの強み・弱みなどの特徴を理解することで、個人の得意領域にとらわれずチームの力でバランスのとれた意思決定ができます。
強み・弱みなどの特徴を知る方法として「個人のSWOT分析」を実施しました。SWOT分析とは経営資源の活用を図る経営戦略策定方法のひとつであり、一般的には個人で行うものではありません。ただ、それぞれの強み・弱み・機会・脅威を知る方法には最適ではないか? と考え、チャレンジ施策として取り組んでみました。
「個人のSWOT分析」のやり方は、まず個人でSWOT分析の内容を書き出し、その後チームで強み・弱みの追記やアイデア出しを行います。
- 「○○さんは、こういうところに強みがあるのでは?」
- 「今後このあたりのスキルを伸ばすと、こういった機会があるのではないか?」
といった、発表者が気づいていない強みや、チーム内でのこれからの期待値についてもすり合わせることができます。

簡単な自己紹介だけでは知ることができない、強み・弱みの深掘りなどを行うことで「Aさんが、自分の弱みと言っていた領域は、私の強みと言える領域なので、困った時は早めに声をかけよう!」などお互いのサポートが可能となります。
実際に個人のSWOT分析の共有後に「UXデザインと開発PJの推進に強いけど、データ分析は勉強中のAさん」と「データ分析とグロースに強いけど、UX観点とPJの推進力を伸ばしたいBさん」とを同じチームに配属させました。
2人が一緒のチームになったことで、それまで推進しきれていなかったグロース施策の開発サイクルが回るようになり、データ分析に基づくUX改善も行えるようになりました。また両者の強み・弱みを理解している状態なので、遠慮なく自分が苦手だと感じている部分についてはヘルプが出せる状態になっており、チーム結成当初はお互いを頼りつつ施策を進め、中盤ではお互いがどのような動きをしているのかを見たり聞いたりしながら学び、吸収し自分の強みに転換していくアクションがとれました。
経験が豊富な領域と、経験が浅い領域がある場合、チーム内でうまく吸収し成長できる仕組みを取り入れるには個人のSWOT分析は効果的でした。今後もお互いの強み・弱みを深く理解し、支え合うことで個人の意思決定をチームで底上げするような取り組みを続けていく予定です。
