SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

CodeZine編集部では、現場で活躍するデベロッパーをスターにするためのカンファレンス「Developers Summit」や、エンジニアの生きざまをブーストするためのイベント「Developers Boost」など、さまざまなカンファレンスを企画・運営しています。

Chatworkのプロダクトマネジメントに学ぼう

複数のPMでも「健康的な意思決定」をするためのチームビルディングとは?

Chatworkのプロダクトマネジメントに学ぼう 第2回

板挟みになりやすい状況下において、精神面での健康をどう維持するか?

 プロダクトマネージャーは、社長などの経営層・デザイナー・エンジニア・広報・マーケティング・セールスなど関わる人が多く、さまざまな部署からの意見による板挟みが起きやすいため、精神的なストレスを感じやすい職種でもあります。

 そのような環境で起きた精神的負担をひとりで解決しようとせず、チームでサポートし合える環境を作ることを意識しています。そうすることで、それぞれのプロダクトマネージャーが精神面での健康を維持しながら、業務に専念することができると考えているからです。

 PMチームでは、毎週1回開催しているチームミーティングの冒頭15分で【今週のメンタルどう?】というコーナーを設けています。「気持ちのコンディションを最大100%とした場合に、現状は何%なのか?」を共有する時間です。なぜその数値にしたのかを話のきっかけに、現状の気持ちのコンディションを仕事・プライベート問わず、雑談ベースで気軽に話します。

 プロダクトマネージャーのソフトスキルとして、常に強い意志を持ち、エネルギーに満ちていて、チームメンバーをモチベートしながら働くことを求められますが、プロダクトマネージャーもひとりの人間です。

 「ユーザーからすごく良いフィードバックをもらえた時」や「週末にキャンプでリフレッシュできた時」など良いことがありやる気に満ちている週もあれば、「プロジェクトがうまく進まなくて困っている時」や「なぜかわからないけど体がだるい時」など心身のコンディションが良くない週もあります。

 【今週のメンタルどう?】の数値を月間平均で可視化してみました。4月から在宅推奨期間に入り、メンバーのほとんどが、6、7月はステイホームにより土日も外出できないなどからストレスがたまり低い数値になっていました。8月頃からはコロナ禍の状況に慣れてきたこともありますが、オンライン飲み会が開催されたり、感染に配慮しながら土日の外出などが可能になったりと、気持ちも上がり始めています。

 以下のグラフから、メンバーによって数値の値が低いところを基準に推移する人もいれば高いところを推移する人がいることもわかります。お互いの気持ちのコンディションの特徴や変化をチームで把握できることで、コミュニケーションの頻度を工夫するなどチームビルディングに生かす上でこのコーナーは効果的でした。

 通常、プロダクトマネージャーは別々の開発プロジェクトやチームに所属しているため、プロダクトマネージャー同士のコミュニケーションは意識しないと減ってしまいがちです。万が一、開発プロジェクトチームでうまくいかないことが起き、少しネガティブな気持ちになってしまった場合も、その状況を気軽にPMチーム内では共有し一緒に解決方法を考えられるチームであることが重要だと考えています。

 お互いの精神的な健康をサポートし合えるチームであれば、気持ちのコンディションを下げすぎずに、前向きな気持ちで安定した精神状態で開発プロジェクトチームと関わることができます。

さいごに

 「健康的な意思決定をするためのチームビルディング」のためにどんな点を工夫しているのかを3つの切り口から紹介させていただきました。

  1. 「発信する情報の一貫性」をどう担保するか?
  2. 「得意領域に影響を受ける意思決定」にどうバランスを持たせるか?
  3. 板挟みになりやすい状況下において、精神面での健康をどう維持するか?

 ChatworkのPMチームでは、メンバーが増えることで気をつけるポイントを事前に話し合いながら、先回りしながらチームビルディングの工夫を行ってきました

 今までであればオフィスで顔を合わせてお互いのコンディションを把握しサポートし合えていましたが、コロナ禍である現在は、必要なミーティング以外でなかなかコミュニケーションの時間がとれなくなりました。そんな中でも、工夫したチームビルディングを継続したことでPMチームは精神面で健康な状態で業務を推進できています。

 仕事を進めるのはあくまでも「人」です。その「人」の土台となる心の健康を損なってしまっては、どれだけスキルがある人もスキルを適切なかたちで発揮できません。「プロダクトを良くしていく」という過程を、個人だけではなくチームで最大のパフォーマンスを出せるよう、今後も人数変化に柔軟に対応しながらプロダクトマネジメントを行っていきたいと考えています。

この記事は参考になりましたか?

連載通知を行うには会員登録(無料)が必要です。
既に会員の方はを行ってください。
Chatworkのプロダクトマネジメントに学ぼう連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

北口 ひとみ(Chatwork株式会社)(キタグチ ヒトミ)

 Chatwork株式会社 プロダクト本部 プロダクトマネジメント部。大学卒業後、Web制作会社でディレクター経験を積んだ後、うつ病からの職場復帰を支援する就労移行支援事業所で支援員として従事するかたわら、自社プロダクト開発やWebサイトリニューアルのディレクターを兼任。「働く環境をよくしていけるサ...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

CodeZine(コードジン)
https://codezine.jp/article/detail/13508 2021/02/01 11:00

おすすめ

イベント

CodeZine編集部では、現場で活躍するデベロッパーをスターにするためのカンファレンス「Developers Summit」や、エンジニアの生きざまをブーストするためのイベント「Developers Boost」など、さまざまなカンファレンスを企画・運営しています。

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー