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「ストレージ仮想化とは?」 SANmelodyが実現するTEV

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データコア・ソフトウェアは都内で製品発表会を行い、同社が掲げる「Total Enterprise Virtualization」について説明をした。

 データコア・ソフトウェア株式会社は8日、都内で製品発表会を行い同社が掲げるTotal Enterprise Virtualizationについて説明をした。同社の製品は全世界で3000社以上の導入実績がある。

仮想化のトレンド

 データコア・ソフトウェア取締役の片山氏は、急速に普及する仮想化環境について、「当初、仮想化というとサーバの仮想化を意味し、5台のマシンが1台で済むとか、さまざまなOSを入れることで古いソフトが動作するとか、そういったことが注目されていた」と説明した。

片山氏
片山氏

 しかし、今では運用面でのメリットが仮想化の目的となっている。これは、複数のハードウェアで動作していたものを一元管理することによる管理コストの削減や、フルパワーで使用されていないCPUやメモリを仮想化環境同士が共有することによるリソースの有効活用といった点が挙げられる。

 ところがサーバの仮想化が進むにつれて問題が浮かび上がってくるという。

真の仮想化とは

 それはサーバをいくら仮想化しても、サーバの数に応じてストレージ(DB)を用意しなくてはいけない点だ。特に大きなシステムの場合、冗長構成も複雑になり、かえって運用面のコストが増してしまう。また、ストレージの場合「ストレージ専用のハードウェア」であることが多く、いくら仮想環境を構築しても「ストレージ」「サーバ」「デスクトップコンピュータ」など、それぞれのハードウェア構成に縛られてしまうことが多い。

それぞれが専用のハードウェアで仮想化してしまうと、ハードウェア固有の制約に縛られてしまう
それぞれが専用のハードウェアで仮想化してしまうと、ハードウェア固有の制約に縛られてしまう

 「本当の仮想化というのは、ハードウェアの制約に全く縛られない環境のこと。ソフトウェアとハードウェアを限りなく分離する必要がある」と片山氏は説明する。

ストレージ仮想化とは

 同社のストレージ仮想化ソフトウェア「SANmelody」は、これらの問題を解決する製品となっているという。「ストレージ仮想化」とは、「ありもしないドライブをあるように見せかける」「存在しないディスク容量を存在するように見せかける」技術だ。SANmelodyには次のような特徴がある。

  • 分散するストレージをSANmelody1台で一元管理する(Pool)。
  • 各サーバが必要とするディスク領域をPoolから割り当てる。
  • 普通、サーバ導入時には将来の利用量を見越して大きめのストレージを用意するが使い切っていないことが多い。サーバごとの専用ストレージを用意せず、一元管理されたPoolから割り当てることでストレージの有効利用ができる。
    ストレージを一元管理し、サーバに割り当てることでリソースを有効利用できる
    ストレージを一元管理し、サーバに割り当てることでリソースを有効利用できる
  • 各サーバには2TBのストレージを「存在するように見せかける」ことができる。
  • そのため、実際にはストレージの準備できていなくてもアプリケーションを動作させることができる。
  • 冗長構成、非同期ミラーリング機能を持ち、無停止運用が可能。

Total Enterprise Virtualizationとは

 そして、仮想化本来の目的を実現するために「Total Enterprise Virtualization」(TEV)というテーマを掲げ、ハードウェアに依存しない環境構築を目指している。

  • ハードウェアには一般的にアプリケーションサーバとして使用されているIAサーバを使う。
  • これにより「ストレージ専用ハードウェア」を用意する必要がなく、ハードウェアに依存しない仮想化環境を構築できる。
  • SANmelodyはWindows Server上で動作する。
  • Windowsが認識するストレージであればどんなメーカー・製品であってもドライブとして使用できる。
    汎用的なIAサーバを使うことで、ソフトの入れ替えのみで役割変更ができるようになる
    汎用的なIAサーバを使うことで、ソフトの入れ替えのみで役割変更ができるようになる

 今回、同社では3TB、8TBで冗長構成ができる低価格のパッケージを用意した。他の仮想化ソフトウェアとの組み合わせも含めながら、中小企業並びに小規模なプロジェクトでの利用を提案していくとしている。

DataCore
SANmelody

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