ジェンダーバイアスを解くために、力を入れていきたいこと
――「sister」を運営する中で、見えてきた課題は何でしょうか。
何よりも課題に感じたのは、お姉さん(メンター)を集めるのが、すごく大変だということです。自信を持てない女性がこれほどいらっしゃるとは思いませんでした。自分が思っていたよりもずっとジェンダーバイアスは根深いものだった。一流企業出身の方でさえ、「私なんて……」と尻込みしてしまうんです。
そこで、お姉さん(メンター)に興味のある人を集めて、どんなことをその人に教えてほしいかを伝え合うイベントを開く予定です。自分でも教えられるということに気づいてもらうためですね。まずは女性が自信を持つところからフォローする必要があることに気づきました。
もうひとつは、やはり「エンジニア=男性」というイメージの強さです。私がメンターとして未経験者の方とお話しをすると、必ず聞かれるのが「エンジニアって同性が少ないイメージがあります。女性がマイノリティな業界で働くのは大変じゃないですか?」ということ。カンファレンスの登壇者に男性が多いので、もっと女性が積極的に登壇して、イメージを払拭する必要があると強く感じました。
――IT業界における男女比の差をなくしていくには、どうすればいいと思いますか?
すごく難しいと思いますが、根本的なジェンダーバイアスをなくしていくことが、まず1つあると思います。例えばジェンダーバイアスによって、女の子が理系に進まない選択をする、という話を聞いたことがあります。そうならないためには、私たち大人が子どもたちに対して、性別によるバイアスをかけないことが何よりも大事だと思います。
そしてもう1つが、個人的な意見になるため賛否両論あるとは思うのですが、エンジニアの女性採用枠をあえて増やすことです。Amazonが開発したAI採用システムが、技術職で過去男性の応募がほとんどだったことから男性を採用するのが望ましいとし、男性を偏重して女性を差別していたことから、運用を取りやめたという事例もありましたよね(注1)。だから、あえて女性エンジニアの採用枠を増やすことで、ジェンダーバイアスのない状態を強制するのも、一手ではないかと思います。
いずれにせよ、女性のエンジニアが少ない問題を解消するには、マジョリティである男性の協力が不可欠です。「女性の問題だから、我々には関係ない」と思わず、一緒に考えていくことがとても大切なことなんじゃないかなと思います。
――今後、女性エンジニアとしてのだむはさんの目標と、「sister」の今後の展望を教えてください。
女性のエンジニアとして、キャリアを固定しないで、自由に選択しながら進んでいく姿を見せていきたいです。女性がキャリアについて考えると、将来の選択肢として妊娠・出産・育児のことが頭をよぎって、今後の仕事のことが不安だと感じる人もいると思います。もちろん私もこの先、悩むことはあると思いますが、だからと言って自分がやりたいことをあきらめる必要はないはずです。そのためにも、女性だから技術力がないと言われないように、技術力も磨いていきたい。その上で、悩みを抱える女性のエンジニアを少しでも勇気づけられるロールモデルになれたらいいなと考えています。
あと「sister」については、まだまだお姉さん(メンター)が少ないので、増やしていきたいです。ゆくゆくは妹(メンティー)からお姉さん(メンター)へと成長して、新たな妹たちに教える側になってもらえたらと思います。そうして「sister」で自信をつけて、外のエンジニアコミュニティやイベントなどへと羽ばたいていけるサービスを目指しています。

――だむはさん、貴重なお話をいただきありがとうございました! さらなるご活動の広がりを楽しみにしています。
お姉さん(sister)になってみませんか?
「sister」は女性のロールモデルが少ないIT・Web業界に特化した女性向けキャリア/スキルシェアサービスです。sisterでは、女性も自由に選択し、自由に生きていけるような時代に変わっていく中で、女性が自分に自信を持ち、メンターをやってもいいんだと思えるような環境を提供します。ぜひ、sisterでお姉さんとして相談を受けたり、技術を教えてみたりしてみませんか?お姉さんになりたい方はこちら。
