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働きかたと場所のありかたをアップデートせよ――オンとオフが融合する今、コンセントが取り組んでいること

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「アジェンダ消化型」を脱するアクションを

芳賀(聞き手) お客さまとのオンラインコミュニケーションで、なにか工夫していることはありますか?

川原田 オンライン会議で初めて会う方が画面をオフにしている場合は、「ちょっとお顔を拝見したいんですけど」とお伝えすることはよくあります。

会社によって、オンライン会議の慣習は結構違いますよね。僕は、基本的に毎回顔を出していますが、会社によっては全員顔を出さないことがデフォルトになっているケースもある。個人的には、オンラインでもなるべく対面で話しているつもりで会議に臨めればと考えているため、もちろんネットワーク事情などで環境的に難しいこともありますが、顔を見ながら話せる場をつくることは意識しています。

芳賀(聞き手) 物理的に対面で行う会議に比べて、オンラインで良くなったことはありますか?逆に課題もあれば教えてください。

川原田 改善できたことは、「お互いの立場が対等になれる」ということです。リアル会議の場合、どうしても声が大きい人の意見に引っ張られてしまったり、ボソッと喋っている人は存在感が薄れてしまうといったことはあると思うのですが、オンラインの場合、参加者の立場がある意味フラットになるなと感じています。複数の人が同時に話すときにかぶってしまうということもありますが、リアルよりも、「○○さんはどうですか?」と特定の方に話をふりやすいですね。

一方で、アジェンダ消化型になりがちという課題も感じています。話すべきテーマが明確になっていると、当然議論の質は上がると思いますが、その反面、アジェンダに挙がらないことは発散しにくい。雑談タイムを用意することもありますが、想定していなかったところに話をもっていける工夫はあったほうが良いと思っています。先ほどお話しした「+αのアクション」に紐づく話です。普段のルーティンにプラスして何か新しくやってみようというのは、こうした「アジェンダ消化型」を脱するためのアクションにもなると思ったんです。

環境の変化は「無意識バイアス」の気づきにつながる

芳賀(聞き手) コンセントではまだ制度化されていませんが、渡邊さん、川原田さんは実験的にワーケーションを経験してみたと聞きました。制度化を検討するにあたって必要な気づきなどはありましたか?

渡邊 僕は数年前に奄美大島で1ヵ月ほど仕事をしていただけですが、重いデータをダウンロードする必要があるときなど、Wi-Fi周りにはとても苦労しました。ワーケーションをする人への個人的なアドバイスとしても、事前に行き先のWi-Fiの回線を調べておくことをオススメします(笑)。

川原田 僕の場合、「ワーケーションの制度化を検討したいと思っているからには自分自身も経験してみないと」という思いがあって、子どもを連れて北海道の実家で1週間ほど仕事をしてきました。実家だったのでWi-Fiの心配はせずに済みましたが(笑)。

株式会社コンセント サービスデザイナー 川原田大地
株式会社コンセント サービスデザイナー 川原田大地

もちろん地域や人によると思いますが、実際にやってみて大きかった気づきは、「自分が関東圏の視点にすごく染まっていた」ということです。北海道の実家でワーケーションをしている中で、たとえば近くのスーパーに行っても電子マネーが使えなかったり、買い物もネットより車でお店に行くのが普通だったり。地域や社会に対して自分が見ていた視野はすごく狭かったのではないかと感じました。

また、父親が庭に小屋をつくって毎朝餌を置くので野鳥が来るんですよね。そういう風景のある生活の中で仕事をしていて、ふと「こういう生活って自分にもあり得たんじゃないか」と。そもそもそういう生活スタイルで仕事をする自分を想像したことがなかったのですが、いろいろな選択をした結果として「今」がある。関東で仕事をしていることも当たり前ではなく、生活スタイルにもほかの可能性があったことに気づきました。

自分の普段の考えかたって、いろいろなものにとても縛られていたり、影響されているんですよね。

渡邊 「バイアス」ですよね。この間出張で愛媛に行ったんですが、家に財布を忘れて携帯ひとつで飛び出してしまって。でも飛行機の時間もあるし、1泊2日だから何とかなるだろうと思ってそのまま出張先に向かったんですが、見事にどうにもならなかった(笑)。スマホの決済サービスにクレジットカードを登録したので物理カードをもたなくて良いと思っていたんですが、まず到着した空港のラウンジが物理カードなしでは利用できなかったんです。東京の感覚でほかもそうだと思いこんでいるだけでは解決できないことがたくさんありますよね。

芳賀(聞き手) 普段とは異なる環境に身を置くことは、そういった無意識のバイアスを外すことにもなるのかもしれませんね。

川原田 環境が変わることで、そもそもの考えかたや視点に対していろいろな発見があります。また、自分が物理的に移動することで普段とは異なる景色が見えることは、今後の発想のための資産になっていきますよね。こういう体験が、クリエイティブな仕事をする上でやはり必要だなと思います。

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https://codezine.jp/article/detail/15373 2021/12/21 08:00

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