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2021年が元年 クリエイティブテックの現状や企業が活用するポイントを、リチカCEOの松尾さんが解説

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 カクテルメイクからの社名変更、サービスのリニューアル、8億円の資金調達など、2021年にターニングポイントとなる取り組みを次々と発表したリチカ。運用型クリエイティブクラウド「リチカ クラウドスタジオ」の開発・提供などを通じ、企業のマーケティング課題解決を目指している同社が自らを表現する際に用いているのが、“クリエイティブテック”という言葉だ。さまざまな○○テックが急増するなか、クリエイティブとテクノロジーの領域でリチカは何を目指しているのか。そのトレンドや広まりつつある背景、環境の変化にも触れながら、同社代表取締役の松尾幸治さんに語ってもらった。

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職人気質が強いからこそ「クリエイティブとテックの相性は良い」

――まずは会社を立ち上げ、クリエイティブテックを事業の中心に据えた理由から教えてください。

私が新卒だった2011年ごろから動画が注目されていましたが、いまだに完全なブームはきていないように思います(笑)。その間に、前職で取締役やCOOをつとめていた動画メディアのベンチャー企業は解散することになったというやむを得ない事情も、独立を決めた理由のひとつです。

少し取り巻く環境を交えた視点でいうと、当時のマーケティングが、目に触れるものではなく、いかにハックするか、どうやってメディアをテクノロジーでつなげるのかといった、クリエイティブの手前にある部分にフォーカスされることが多かった点に、あまりピンときていませんでした。いちばん大切なのは、ユーザーさんが広告やクリエイティブに触れてどう思うかではないかと感じていたため、デジタルに特化したクリエイティブエージェンシーとして起業。当時は、ウェブサイトづくりからポスター、チラシなど、あらゆるクリエイティブ制作を行っていました。広告や広告賞、ACのCM集などを見ることが好きだったり、ものづくりやなにかを表現することが昔から好きではありましたが、すべてが積極的な起業ではなかったというのが正直なところです。

現在提供している動画のクラウドサービスに舵を切った理由に、とくに象徴的な出来事があったわけではないのですが、クリエイティブ制作会社として上には上がいると痛感したからかもしれません。単純にデザインやクリエイティブ単体で勝負したときに、素晴らしいクリエイターの方や素敵なクリエイティブをつくる会社さんってたくさんあるので、そういった会社にはそもそも勝てないなと。それにフリーランスでも優秀な方がたくさんいるなかで彼らと戦ってもきっと勝てない。そうやって相対的に考えたときに私たちの強みだと思えたのは、システムやテクノロジーなどの技術をつくる部分です。技術でクリエイティブの再現する領域には昔から関心があったので、勝負すべき分野はここではないかと感じました。

クリエイティブの業界って、とても職人気質が強い産業ですよね。それが素晴らしいと思う反面、価値の算定が曖昧な業界だとも感じていました。たとえば、LPを1枚つくってそれを100万円と値付けをする人もいれば、5万円とする人もいる。そういった業界の基準がないことは、あまり良いことではないと思っていて。それならば私たちがシステムや技術の面でこの領域に入ることで、ものさしの役割を果たせるのではないか。そう思ったことが、クラウドサービスの提供を考えたきっかけです。

株式会社リチカ 代表取締役 松尾幸治さん
株式会社リチカ 代表取締役 松尾幸治さん

結局、私たちが属人的に動いたら、お客さまに対してできることって私たちのリソースの範囲を超えないですよね。さまざまな人たちにサービスとしてクリエイティブを提供するには、量産したり、再現性を担保する仕組みが必要だと考えると、テクノロジーの領域はすごく相性が良いなと。クリエイティブが職人産業な側面が強いからこそ、それを再現することで、多くの人たちにクリエイティブを民主化していくことは必要なのではないかと思いました。

この記事の続きは、「CreatorZine」に掲載しています。 こちらよりご覧ください。

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https://codezine.jp/article/detail/15400 2021/12/27 08:00

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