V8 JavaScriptエンジンとRust言語を使用したJavaScript/TypeScriptランタイムであるDenoの開発チームは、最新バージョンとなる「Deno 1.25」を8月25日(現地時間)に公開した。
「Deno 1.25」では、8月15日に開発チームが予告した通り、npmパッケージに対応し、高速なHTTPサーバーを提供している。ただしnpmパッケージへの対応については「実験的」な段階にあるため、「deno vendor」「deno info」「deno install」といったコマンドではnpmパッケージを利用できない。
HTTPサーバーについてもまだ実験的としているが、現段階でも前バージョンまでに付属していたHTTPサーバーに比べて3倍速く、Node.jsのHTTPサーバーに比べて4倍速いという。ただ、新しいHTTPサーバーはHTTP/1.1にしか対応しない。HTTP/2以降への対応は計画しているというが、時期は明らかにしていない。そして、新しいHTTPサーバーを呼び出すAPIとして「Deno.serve()」を用意した。
さらに、サンプルプログラムとそれに対応するテストプログラムを出力して、プロジェクトの足場を作る「deno init」コマンドを新たに実装し、データサイズが大きいファイルが依存関係にあるときの起動速度を改良した。
加えて、RustやC/C++など、ほかの言語で記述したAPIを呼び出すときの速度を改善したほか、JavaScriptの「TypedArray」を受け取る変数となる「buffer」型を定義した。
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CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)
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