米Vercelに勤務するNate Wienert氏は、ReactとReact Nativeのどちらにも対応するUIツールキット「Tamagui」のバージョン1.0を12月30日(現地時間)に公開した。TamaguiはMITライセンスで公開しているオープンソース・ソフトウェアだ。
Tamaguiを利用すると、Webアプリケーションのユーザーインターフェースと、スマートフォンやPC向けアプリケーションのユーザーインターフェースを共通のコードで開発できる。完成したコードの処理性能は高く、メンテナンスもしやすくなるという。
Tamaguiの構成要素は大きく3つに分かれる。1つ目は「Tamagui Core」。Web向けReactとReact Nativeの両方に対応するスタイル・ライブラリ。React APIに完全に対応する。2つ目は「Tamagui UI」。Tamagui Coreの上に構築したUIコンポーネント集だ。
そして3つ目が「Tamagui Static」。Reactのユーザーインターフェース記述したコードに向けたコンパイラであり、JavaScriptでスタイル・シートを記述した「CSS in JS」形式のコードを解釈し、インラインでスタイルを記述したコードや、アプリケーションの中で使用している「styled-components」を基本的なタグの組み合わせに変換したりすることで、ファイル・サイズが小さく、高速で動作する実行ファイルを出力する。そして、「Webpack」「Next」「React Native」「Expo」に対応する機能拡張も用意している。
Googleが提供しているWebページの処理性能を計測するツール「Lighthouse」を使用して検証したところ、Webアプリケーション向けのコードではTamagui Staticを使用することで、処理速度が10〜25%改善するとしている。
新バージョンでは「Vite」に対応した。専用プラグインを用意し、コンパイラがViteに対応した。そして、サーバー・サイド・レンダリングにも対応し、「React Server Components」も試験的に使えるようになった。
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CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)
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