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イラストでわかる! 今日からはじめるスクラム

ひとりでも始められる!スクラムのエッセンスを日々の仕事に取り入れよう

イラストでわかる! 今日からはじめるスクラム 第1回

カンバンによるタスク管理

 タスク管理のおすすめの方法として、カンバンという手法を紹介します。

 壁でも板でもいいので、今日やることをポストイットに書いて貼ってみます。最初は物理的なものがおすすめですが、リモートワーク下においては自室と会社を往復する人も多いと思うので、TrelloやNotionのボードビュー、スプレッドシートなど、手に馴染んでいるツールであればなんでもOKです。

  • まだやっていないこと(TODO)
  • 今やっていること(DOING)
  • 終わったこと(DONE)

 この3レーンを基本としますが、仕事のやり方によってレーンは好きに追加してかまいません。

 例えばタスクが誰かの確認をしてもらわないとDONEにならない場合などは、他人の対応待ちのものを管理するために、必要に応じてWAITやREVIEWというレーンを足すとより使いやすくなります。

 タスクがDONEになるまでのSTEPが、カンバンの中に網羅されていることが望ましいです。

カンバンを管理するうえで大切なこと

誰でも見ることができる

 物理的なものがおすすめと書いた一番の理由です。

 この人がどんなタスクをもっているか、何が終わっているか、これからどんなことをするのかが、カンバンを見れば一目瞭然になります。

まめに更新する

 いらなくなったタスクや、追加を忘れているタスクがないか検査します。できるだけリアルタイムで、気づいたときに都度更新します。

DOINGに入れられる個数を制限する

 カンバンをつくるときに、システム的にでも物理的な面積でもいいので、DOINGに入れられる個数を制限します。

 仕事の種類にもよりますが、できれば1つのタスクが終わるまで他の仕事はしない、多くても2個以上は入れない程度に制限をします。ひとつのタスクが終わったときの達成感は、次のタスクを始めるための原動力になります。並行で少しずつ違うことを進めるのは、混乱しやすくなり、効率を下げる要因にもなりやすいです。

カンバンをつかったタスクの見通しの立て方

 では実際に、カンバンをつかってタスク管理をする例を紹介していきます。1日の仕事について見通しの立て方を紹介しましたが、今度は1週間の作業を予想してみましょう。

1週間で何枚のタスクがDONEになったか計測する

 1日でこなせるタスクの数は変動が大きいです。多くは会議によって作業時間が変動することによります。しかし、一週間のタスク量であれば、1日よりは比較的タスク数が安定するでしょう。

 一週間に何枚くらいタスクがこなせるかがわかると、中期的な作業の見通しが立てられるようになります。

タスクに重さをふってみて、そのポイントを計算する

 カンバンの中にまる1日かかるようなタスクと、10分で終わるタスクが混在している場合は、ただタスクの枚数を数えるだけだと見通しが安定しにくいです。その場合は、タスクに重さをふってみましょう。

 このタスクには何時間何分かかるか見積もりをする人も多いですが、これはあまりうまく機能しないことが多いです。

 このタスクは7時間10分のタスクなのか、7時間20分かかるタスクなのかを迷うことに、あまり意味はありません。

 オススメなのは、フィボナッチ数列で作業の大きさを見積もることです。

 自分がよく対応するタスクで、一番小さいものを1のタスクとします。その倍かかりそうなものは2、その3倍かかりそうなものは3、5、8……というポイントで見積もりをします。

 フィボナッチ数列でポイントをふる利点は、なにをやればいいかはっきりしているタスク=具体的なタスクには細かく数字をふることができます。

 一方で、なにをやればいいかわからないような曖昧で大きなタスクにたいしては、5、8、13……など、細かく差をつけたポイントをふることができなくなっています。

 実際に他のタスクをやってみて、なにをやればいいかわかったときにタスクを細かくしていくことで、この一週間ではなにがどこまでできそうか見通しが気持ちよく立てられるようになります。

最後に

 スクラムのエッセンス的な部分をまず個人に導入してみる例として、今回は経験主義的なタスク管理の方法について説明しました。予測をたてやすくするというメリットは当然として、予測をたてることを阻むハードルを知り、除去することで「1日や1週間が、予測通りに進む気持ちよさ」を味わいやすくなります。

 1つのタスク、1日、1週間が、予定どおり気持ちよく終わることは、次の仕事へのモチベーティングとしてとても大切なことです。

 今回は個人でしたが、次回はチームにスクラムを無理なく取り入れる方法について紹介します。

 スクラムを通じて、気持ちよく仕事を進めていきましょう!

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この記事の著者

西野 香織(ニフティ株式会社)(ニシノ カオリ)

 ニフティ株式会社のN1! という制度で、スクラムエバンジェリストを担当しています。アプリチームのスクラムマスターをやりながら、スクラムについて社内外で説明したり、社内のスクラム導入を支援したりしています。A-CSM所持。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)

CodeZineは、株式会社翔泳社が運営する開発者のための情報メディアです。日々の開発に取り組むエンジニアやテクノロジーを学びたい方に向けて、プログラミングやAI活用、開発ツール、エンジニアの学びとキャリアに関する記事をお届けしています。

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