はじめに
本連載では、マルチプラットフォーム化が進む.NETと、そのWebアプリケーション開発フレームワークであるASP.NET Coreの全体像を俯瞰します。ASP.NET Coreは、アプリケーションの目的や開発スタイルに応じて選択することができる多彩なサブフレームワークを搭載しています。それらの基本的な性質や機能を読者に示すことで、ASP.NET Core導入の一助になることを目的とします。
対象読者
- Core以前のASP.NETに慣れ親しんだ方
- Web開発の新しい選択肢としてASP.NET Coreを理解したい方
- ASP.NET Coreの多彩なフレームワークを俯瞰したい方
必要な環境
本記事のサンプルコードは、以下の環境で動作を確認しています。
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macOS Ventura / Windows 10(64bit)
- .NET SDK 7.0.100
- Google Chrome 111
ASP.NET Core Minimua APIとは
前回(第8回)では、コントローラベースのWeb APIを紹介しました。今回は、.NET 6でサポートされたMinimal APIの既定のアプリケーションを作成し、その内容を見ていきます。Minimal APIとは、モデルへのバインディングなどの機能を省いた、マイクロサービスなどに適した軽量版のWeb APIフレームワークです。コントローラベースのWeb APIと比較した場合の制限などについては第8回を参照してください。