Project Jupyterは、Webブラウザから使用する統合開発環境「JupyterLab」の新版となる「バージョン4.0」を6月6日(現地時間)に公開した。JupyterLabは、修正BSDライセンスで公開しているオープンソース・ソフトウェア。
JupyterLabは、PythonやR言語などのコードを入力してすぐに実行できる「Jupyter Notebook」に、多機能テキストエディタやコマンドコンソール、ファイルブラウザなどを追加し、本格的なアプリケーション開発環境としたもの。
バージョン4.0ではまず、ユーザーの操作に対する画面表示の速度が向上した。CSSのルールを見直したほか、Webブラウザが表示している部分だけを描画するように改良して、表示性能を改善した。
そしてテキストエディタとして新たに「CodeMirror 6」を採用した。この結果、性能が向上し、ユーザーの好みに合わせてより細かく設定を変更できるようになった。
また、リアルタイムコラボレーション(RTC:Real-time Collaboration)の機能を提供する部分を別パッケージとして外部に出した。このパッケージは「Jupyter Collaboration 1.0.0」という名称で別途提供する。リアルタイムコラボレーション機能を利用した共同作業が必要な場合、JupyterLabのほかに、Jupyter Collaborationを別途インストールする必要がある。
開発に使用したツールもアップデートし、TypeScript 5.0、Yarn 3.0、React 18.0、Lumino 2.0を使用した。その結果、JupyterLab 4.0を動作させる推奨環境はNode.js 18.0以降となった。
- 関連リンク
この記事は参考になりましたか?
- この記事の著者
-
CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)
CodeZineは、株式会社翔泳社が運営するソフトウェア開発者向けのWebメディアです。「デベロッパーの成長と課題解決に貢献するメディア」をコンセプトに、現場で役立つ最新情報を日々お届けします。
※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です