データの取得から検索、分析、可視化まで実現するプラットフォームを提供
分散型RESTful検索/分析エンジン、Elasticsearch。Elasticsearchを提供しているElastic社は2012年、オランダ・アムステルダムで創業。検索エンジン開発のきっかけは創業者であるShay Banon(シェイ・バノン)氏が、料理好きな妻のため、レシピを検索するためにApache Luceneを活用して作ったのが始まりだという。当初はオープンソースとして公開していたが、「現在は上場し、有償版も提供している」と古久保氏は説明する。
Elastic社では、検索エンジンのElasticsearchに加え、Integration(従来のLogstashやBeats。あらゆるソースからデータを収集し、希望する送信先に送信する)、Kibana(データ可視化ツール)の3つからなるELK Stackを提供することで、あらゆるソースからあらゆるフォーマットでデータを取得し、検索、分析、可視化を実現するプラットフォームを提供している。「今日はELK Stack系の話では無く、検索にフォーカスして話したい」と語り、古久保氏は生成AIの話へと移った。
ChatGPTが2022年11月にリリースされて以来、「生成AIを業務に生かしたい」と検討する企業も増えた。だが、生成AIを活用するのに十分なスキルが自社にあると考える経営者はほとんどいない。「従業員の私たちの立場からすると、すでにChatGPTを使って遊んでいたり、自社の業務に使うことを検討したりしている人も多いはず」と古久保氏は続ける。
その一方で、生成AIを安全に使う方法が分からない人が多い。「ChatGPTがリリースされた頃、いろんな会社が自社の機密情報をChatGPTに送ってしまい、それが学習に使われてセキュリティの漏えいにつながった話が話題になったことを覚えている人は多いと思います。安全にかつより有効に活用するためにElasticsearchとの組み合わせ方について紹介したい」(古久保氏)