SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

CodeZine編集部では、現場で活躍するデベロッパーをスターにするためのカンファレンス「Developers Summit」や、エンジニアの生きざまをブーストするためのイベント「Developers Boost」など、さまざまなカンファレンスを企画・運営しています。

SQLも使えるオブジェクトデータベース「CACHE'」を知る

第8回 CACHÉ Server Pagesを利用したWebアプリケーション構築

SQLも使えるオブジェクトデータベース「CACHE'」を知る 8


  • X ポスト
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

CSPによる簡単なデータベースアプリケーション例(CSP Samples Menuの紹介)

 CSPは非常に豊富な機能を持っているため、そのすべてをここで紹介することはできません。詳細は、「ドキュメント」にある「Caché Server Pages (CSP) の使用法」を参照してください。最後に、データベース内のデータを利用した簡単なデータベースアプリケーションの例として、冒頭で紹介したCSP Samples Menuのいくつかを紹介しましょう。

form.csp

 メニューの上から7番目にある「form.csp」は、オブジェクトタグからフォームを生成する例です。ソースコードは長くなりますので割愛しますが、メニューから[Source]を選ぶと見ることができますので、興味がありましたら確認してみてください。

 実行結果は次のとおりです。

form.cspの実行結果
form.cspの実行結果

 ここで[Search]をクリックすると、「Caché検索」画面となり、インスタンスの検索が可能となります(この画面では、名前がMから始まる人を検索し、ソートした結果を表示しています)。

CACHE'検索画面
CACHE'検索画面

mytable.csp

 メニュー中程にある「mytable.csp」は、Webページにデータベースの永続オブジェクトを表示させるもので、そのためにスクリプト内でオブジェクトのインスタンスを開き、プロパティの一部をHTMLテーブルに表示させています。これが最も簡単な方法です。以下に、CachéのSAMPLESデータベース内のSample.Personクラスのインスタンスを表示させるソースコードを掲載します。

Sample.Personクラスのインスタンスを表示するmytable.csp
<html>
<body>

<script language="CACHE" runat="SERVER">
    //Sample.Personクラスのインスタンスを開く
    Set id = 1
    Set person = ##class(Sample.Person).%OpenId(1)
</script>

<table border="1">
    <tr><td>Name:</td><td>#(person.Name)#</td></tr>
    <tr><td>SSN:</td><td>#(person.SSN)#</td></tr>
    <tr><td>City:</td><td>#(person.Home.City)#</td></tr>
    <tr><td>State:</td><td>#(person.Home.State)#</td></tr>
    <tr><td>Zip:</td><td>#(person.Home.Zip)#</td></tr>
</table>

<script language="CACHE" runat="SERVER">
    // オブジェクトを閉じる
    Set person = ""
</script>

</body>
</html>

 CSP Samples Menuから実行しても結果が表示されますが、このソースコードを「mytable.csp」という名前で、Cachéをインストールしたディレクトリの「/csp/samples」ディレクトリに保存し、ブラウザで開いても同じ結果となります。結果は、下図のように、単純なHTMLテーブルにデータが表示されるものです(この例では、http://localhost/csp/samples/mytable.csp)。

mytable.cspの実行結果
mytable.cspの実行結果

まとめ

 CSPについて、本稿ではさわりだけを紹介しました。冒頭で紹介したCSP Samples Menuには、さまざまなWebアプリケーション例があり、そのソースコードを見ることができます。また、インターシステムズのサイトにある、「Cachéテクノロジガイド」および「Cachéチュートリアル」でもCSPの紹介をしています。ぜひ参考にしてください。

 次回は、Cachéが提供するWebアプリケーションフレームワークである「Zen」について解説します。本格的なWebアプリケーション構築のために、実例を交えながら説明しましょう。

この記事は参考になりましたか?

  • X ポスト
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
SQLも使えるオブジェクトデータベース「CACHE'」を知る連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

トップスタジオ(トップスタジオ)

1997年の創立以来、一貫してPC/IT関連書籍、雑誌等記事の制作業務を手掛けるプロフェッショナル集団。翻訳・編集・DTPのほか、技術監修や著作も多数。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

  • X ポスト
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
CodeZine(コードジン)
https://codezine.jp/article/detail/1853 2008/09/04 13:13

おすすめ

アクセスランキング

アクセスランキング

イベント

CodeZine編集部では、現場で活躍するデベロッパーをスターにするためのカンファレンス「Developers Summit」や、エンジニアの生きざまをブーストするためのイベント「Developers Boost」など、さまざまなカンファレンスを企画・運営しています。

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング