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給料は日本の5倍で、世界から集まる優秀な人たちと働ける──日本のエンジニアがアメリカで働くルートとは?

【A-2】アメリカで働くということ、そして日本人がアメリカで働くために

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給料は5倍のアメリカで働くメリットと課題

 給与が高い一方で、生活コストもかかるのではないかという懸念がある。ここでも花木氏は統計情報を出し、サンフランシスコの生活コストは東京の2倍程度であることを示した。

 「給与の中央値が3600万で、これは日本の東京の5〜6倍です。生活コストの差よりも年収の差の方が大きいため、手元に1000万円残すことも可能だと思います」(花木氏)

 次に、「働き方」の違いだ。アメリカでは、基本的に結果が全てである。結果を出していれば、自由に働けることが多いため、9時から5時の勤務が厳密に求められることは少ない。例えば、花木氏がFacebookで働いていた時の同僚は、無料ランチが終わる時間ギリギリに出社することがあったが、結果を出していたため特に問題視されなかった。また、ニューヨーク大学時代のクラスメイトは、1日2時間しか働いていなかったが、その間に仕事を終えていたため、誰からも文句は言われなかったそうだ。その一方で、長時間働く人も多い。特に結果を早く出したい若手や昇進を控えた人々は、昇進を目指して長時間働くことがある。

 一方で、個人の結果にかかわらず訪れるのが会社都合のレイオフだ。花木氏は、「レイオフは運次第なので、いつでも転職できるよう常に自分の武器を研ぎ澄ましていくことが大切です」と語った。

レイオフは当初から覚悟しておくべきで、そのための自己研鑽は必要
レイオフは当初から覚悟しておくべきで、そのための自己研鑽は必要

 そして3つ目の違いは「周りの人々」だ。アメリカには世界中からIT人材が集まっている。花木氏がIBMに所属していた際のチームメンバーの国籍はインドやパキスタン、ポーランド、ヨルダン、ドイツ、中国、日本など多岐にわたっていた。さらに、宗教の多様性も顕著で、ヒンドゥー教徒やイスラム教徒、ユダヤ教徒、キリスト教徒など多様な宗教や国籍を持つ人々と共に働くことで、花木氏はさまざまな視点を身につけることができたという。

 特に強い分野においては、まさに世界選抜のような状況になっている。花木氏が学んだ研究室には、オープンソースの機械学習ライブラリPyTorchのメイン開発者であるSoumith Chintala氏(インド出身)や、OpenAIの共同創業者のWojciech Zaremba氏(ポーランド出身)、DALL·E、DALL·E 2の論文の筆頭著者であるAditya Ramesh氏(インド出身)などが在籍していた。

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アメリカで就労できるようになるための代表的な3ルート

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この記事の著者

森 英信(モリ ヒデノブ)

就職情報誌やMac雑誌の編集業務、モバイルコンテンツ制作会社勤務を経て、2005年に編集プロダクション業務やWebシステム開発事業を展開する会社・アンジーを創業。編集プロダクション業務においては、IT・HR関連の事例取材に加え、英語での海外スタートアップ取材などを手がける。独自開発のAI文字起こし・...

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