さまざまな想いを乗せて走る自動運転ミニカー
「42 Tokyo」とは、フランス発の学費無料のソフトウェアエンジニア養成機関。「挑戦したいすべての人に質の高い教育を。」をコンセプトに、経歴不問・学費無料・24時間オープンのキャンパスで、誰もがプログラミング学習に挑戦できる環境を提供している。授業料が無料であること、 最新のカリキュラムで学べること、またどんなバックグランドであっても挑戦できるという点で注目を集めている。2020年6月に開校し、DMM.comが誘致して運営スポンサーを務めている。
42 Tokyoとトヨタ自動車が共同で開催した「自動運転ミニカーバトル」は、チームを組み電子制御できるミニカーを作ってタイムアタックで争うことで、ハードウェアとソフトウェアの連携を体験するイベント。企業での優秀なエンジニア人材の確保が課題となっている中で、学生と企業が接点を持ち、学生が将来のキャリアを考える機会を持つことを目的に実施する取り組みの一つであり、優勝チームはトヨタ自動車本社の見学に招待される。
15チーム56名が参加したこのイベントは、指定されたコースを3周し、周回タイムの合計を競い、最も速く走れたチームが優勝というもの。またコースには、スピードの出しやすいストレートの道や、分岐、難易度の高い抜け道などが用意されている。各チームの持ち時間は6分間となっており、持ち時間の中では何回でも周回にチャレンジ可能となっている。また、途中で車両が止まったり、車体がコースにぶつかることでコースの修復が必要になったりした場合には、スタート地点からリスタートとなる。
参考仕様とサンプルプログラムはトヨタ自動車から提供されたものだが、そこからの改造は5万円という決められた予算の中で、学生達の創意工夫が詰まったオリジナルのミニカーとなっていた。センサーカメラを選んだチームや、レーザーを選んだチームなど、さまざまな工夫がみられた。
緊張感とわくわくが漂う中で、参加する56名の学生が集まり開会式が行われた。開会式の挨拶を務めたトヨタ自動車 パワートレーン統括部 管理室 室長の笹山義之氏は、「今回のイベントは、普段から熱量高く切磋琢磨しながらソフトウェアスキルを磨いている42Tokyoの皆さまと一緒であれば、日本のものづくりをソフトウェアの力でもっと魅力的なモノにしていけるという想いから始めたイベントです。ですので、イベント終了後には、やっぱりものづくりって面白い!モビリティって面白い!という気持ちであふれるイベントになればと願っております」と今回のイベントへの想いを語った。