ナウキャストとフロッグは、大量の求人広告データに基づく賃金動向指数サービス「HRog賃金Now(フロッグ賃金ナウ)」における5月の賃金動向データ(6月10日更新)の一部を、6月20日に公開している。
正社員における5月の募集賃金指数は、前年同期比で4月から2.5%増加した。また、求人数指数は前年同期比で12.7%増と、12月にプラスに転じて以降上昇し続けている。
正社員の職種別募集賃金は、前年比で4月よりも多くの職種が上昇しており、「営業/事務/企画/管理」および「販売/接客/サービス」が3月から4月にかけて大きく上昇した。4月に上昇が目立った「ホテル/旅館/ブライダル」はやや減少しているものの、前年比3.6%増と高い水準を維持している。3月まで前年比マイナスの状態が続いていた「ITエンジニア/IT系専門職」も、4月に引き続いてプラスで推移しており、幅広い職種で賃金上昇がみられる。
アルバイト・パートにおける5月の募集賃金指数は、前年同期比で4月から横ばいの3.5%増に留まった。求人数指数は前年同期比で1.9%増と、わずかに伸び率が増加している。
アルバイト・パートの職種別募集賃金は、前年比で4月から5月にかけて横ばい、または減少が多い。一方で、4月に大きく前年比が減少していた「教育/語学/スポーツ」は、5月に再び上昇したほか、他のサービス職種と比較して水準が低く推移していた「販売/接客/サービス」も、4月と比較して上昇がみられる。「建設/土木/エネルギー」と「製造/工場/化学/食品」は、4月からやや減少しているものの高い水準を維持した。
地域ごとの賃金上昇率をみると、正社員募集賃金の上昇率は、4月と比較して横ばいまたは改善した都道府県が大半を占めている。東京は4月の0.7%増から1.4%増と大きく改善し、他の県との差が縮まった。また、九州での正社員賃金の上昇はさらに加速し、長崎県・熊本県は4%超となっている。
アルバイト・パートは、全国平均の上昇率が3.5%増と4月から横ばいで推移しており、都道府県ごとの上昇率は4月と比較して増加しているところが29と過半数を占め、全体としてアルバイト賃金は上昇傾向にある。一方で、北海道、山形、福岡、佐賀など過去4%を超えて高く推移していた都道府県の上昇幅は縮小しているほか、岐阜県も4月から上昇幅を縮めて他の都道府県と比べて低い水準となっている。
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CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)
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