アンチパターンは、SaaSを認知している経営者・経営企画・Bizdev、SaaS系エンジニア、非SaaS系エンジニアを対象に実施した、SaaSに対する理解や興味、課題に関するアンケート調査を7月12日に発表した。同調査は、6月6日〜11日の期間に行われ、1441名から回答を得ている。
調査対象者に、自身の勤務先はSaaS開発に興味があるかを尋ねたところ、「とても興味がある」と「興味がある」を合わせた割合は、売上が成長基調にある企業では51.5%、そうでない企業では23.2%だった。
SaaS開発に「とても興味がある」または「興味がある」企業/組織に勤務している人に、SaaS開発の必要性を感じているかを尋ねた質問では、「必要性を感じている」という回答が売上が成長基調にある企業では95.1%、そうでない企業では88.0%となっている。
勤務先のDX推進状況を尋ねたところ、「すでにDXを推進している」と「DXを推進していないが、検討している」を合わせた割合は、成長基調にある企業では80.0%、そうでない企業では42.9%だった。
SaaS系エンジニアとビジネスサイドでの比較では、SaaS開発に対する興味度はSaaS系エンジニアが76.5%、ビジネスサイドが22.3%だったのに対して、SaaS開発に興味を持つ人のうち「SaaS開発の必要性を感じている」と答えた人は、SaaS系エンジニアが96.8%、ビジネスサイドが87.3%となっている。
一方で、SaaSに対する理解度は「概念理解」「開発理解」ともにビジネスサイドよりもSaaS系エンジニアの方が高かった。
勤務先がSaaS開発に「必要性を感じるが、現在開発をしていない」と答えた人に、その理由を尋ねた質問では、「開発に必要な知識を持った人材がいない/足りない」がいずれの職種でももっとも多く、SaaS系エンジニアでは「新規のSaaS開発に割ける人員がいない/足りない」「SaaS開発を進めるための組織体制やガバナンスが整っていない」が、ビジネスサイドでは「データ移行コストが発生する」「既存システムとの互換性が不安」「資金が足りない」が上位となっている。
「コントロールプレーン」の理解度は、ビジネスサイドが24.0%、SaaS系エンジニアが58.6%だった。
SaaS開発において、コア機能開発に専念できているかを尋ねたところ、「メンバー全員が専念できている」と「どちらかというと多くのメンバーが専念できている」を合わせた割合は61.2%、「どちらかというと多くのメンバーが専念できていない」と「メンバー全員が専念できていない」を合わせた割合は38.8%となっており、コア機能開発に専念できている企業は約6割に留まっている。
コア機能開発に専念できているかという質問に対する回答を、コントロールプレーンの理解度別でみると、コントロールプレーンを理解している企業では75.5%が、そうでない企業では39.4%がコア機能開発に専念できていると答えており、コントロールプレーンへの理解度が高い方がコア機能開発に専念できている傾向にある。
コア機能開発に専念できているという回答を売上成長度合い別でみると、成長基調にある企業では70.4%、そうでない企業では28.4%となっている。
この記事は参考になりましたか?
- この記事の著者
-
CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)
CodeZineは、株式会社翔泳社が運営するソフトウェア開発者向けのWebメディアです。「デベロッパーの成長と課題解決に貢献するメディア」をコンセプトに、現場で役立つ最新情報を日々お届けします。
※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です