米Salesforceは、AIを利用した顧客対応用チャットボットの構築と運用を可能にするサービス「Einstein Service Agent」のプレビュー版の提供を17日(現地時間)に開始した。2024年後半に正式版の提供を予定している。Einstein Service Agentは、AIアプリケーション開発基盤「Einstein 1 Platform」を利用して構築しているという。
Einstein Service Agentの最大の特長は、比較的簡単な準備で、顧客の問い合わせに適切な回答を返すチャットボットを作成できる点にある。構築したチャットボットは、24時間365日稼働し続ける。Einstein Service Agentは、Salesforce CRMに蓄積したユーザー企業のデータを学習し、個々の企業が定めている文体でユーザーとやり取りする。Microsoft SharePoint、Atlassian Confluence、Google Driveなどの他社サービスのデータから学習することも可能だ。しかも、長いプログラムを作成する必要はなく、設定画面で必要な箇所をクリックしていくだけで、企業独自のチャットボットが動き始めるとしている。
そして、文章しか理解しない一般的なチャットボットとは異なり、Einstein Service Agentは画像、動画、音声を解釈できるため、顧客が送信してきた画像ファイルや動画ファイルから問題を認識して、正しい操作方法を伝えたり、より良い代替品の購入を勧めるといったことも可能だ。
また、データを持ち合わせていないなどの理由で、ユーザーからの問い合わせがチャットボットの手に余るような場合は、人間の担当者に引き継ぐこともできる。Einstein Service Agentは、引き継ぎを受けた担当者に、顧客とのそれまでのやり取りの履歴を提供するため、担当者はこれまでのやり取りを把握して、同じことを聞き返すことなくスムーズに対応できる。
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CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)
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