データベース連携
PHPアプリケーションを作る際には、ほぼDBが必須になるといっても過言ではない。そのため、PHPソースコードを記述するアプリケーションとDBを操作するアプリケーションが別だと、デバッグやテスト時の作業効率に影響が出てきてしまう。
Delphi for PHPはデータベース連携機能を備えており、データベースエクスプローラを通じてOracle、MySQL、SQL Server、PostgreSQLといった各種DBに接続できるようになっている。データベース内のデータは、データビューアから確認でき、SQL文も直接発行できるようになっている。
エディタ/エクスプローラ
PHPコーディングの大半で使用されるエディタにも多くの機能が用意されている。Ctrl+スペースキーで開くコードインサイト(コードアシスト)は、最小限のキータッチによるコーディングをサポートする。
また、行の折りたたみ機能、変数名といったコード内で共通な部分を一度に編集できる同期編集機能、ソースフォーマッタ、構文チェック、コードエディタ内で一定の操作を記録できるマクロ機能などがある。
プロジェクトを管理するプロジェクトマネージャーは、外部フォルダから一括でファイルをインポートすることが可能。また、ファイルブラウザはPC内のファイルを一覧することができる。ファイル管理も含め、IDE内でほとんどの作業を行えるように設計されているため、コーディング中の無駄な手順を省き、開発コストを下げられるようになっている。
デバッグ、プロファイラ
Delphi for PHPは、多くのIDEが持つデバッグ機能も搭載している。ブレークポイントを利用したステップ実行や、変数内の値の閲覧、編集などが可能になる。
プロファイラ機能では、各スクリプトの行ごとにどれだけ時間がかかるか、どこが1番かかったかなどを調べることができるようになっており、パフォーマンスの改善に役立てることができる。
ドキュメント
レオン氏は「Delphi for PHPはエンバカデロの中でも特別な製品の1つになっている」と述べる。その理由としてドキュメントの充実をあげる。
ヘルプは、ツールバー「ヘルプ」から開けるほか、プロジェクトマネージャーやオブジェクトインスペクタ等、ミニウィンドウ上でF1を押すことで該当ページがすぐ開くようになっている。
ヘルプからはエンバカデロが提供するオンラインヘルプにもアクセスできるようになっており、コンポーネントマニュアルについてはWikiの形式をとっている。レオン氏によれば「何かアップデートをかけなければいけないときは、みんながタイムリーに修正をかけてくれる」とのこと。ヘルプファイル自体もWikiから自動生成されるプロセスになっているため、ドキュメントが常に最新の状態になりやすい仕組みができあがっている。
また、Wikiの中にスクリーンキャストがあるため、文章で読むよりも直感的に機能を理解することが可能だ。「こういったビジュアルな製品の場合、実際にどう動くのかも確認してもらえることが重要だと思う」(レオン氏)。
その他、VCL for PHPヘルプ(英語)、PHPヘルプなども同梱されている。VCL for PHPのドキュメンテーションはソースコード内に入っており、ソースコードをパースすることで自動的にドキュメント化が可能。Delphi for PHPでもこういった機能を活用してドキュメントを作成しているという。