オフラインは必ず必要
もう一つ、絶対に忘れてはならないものがあります。
これまでのご説明したポイントや工夫をいくら活用したしても、所詮はメーリングリストを使った情報共有に過ぎません。コミュニケーションを考えた場合、文字だけでは情報の伝達は全体の二割程度の伝達能力しかありません。人と人がコミュニケートする場合、伝える場の雰囲気、表情、身振り手振り、声のトーンや大きさなど「コンテキスト」と呼ばれる要素が重要になります。この「コンテキスト」と、内容となる「コンテンツ」が組み合わさってコミュニケーションができるわけです。コンテキストの量が大幅に減ってしますメールだけでは、どうしても情報が伝わりにくいのです。
いくら社内コミュニティとはいえ、人数が増えていくと自然に、会ったこともないメンバーも増えてくることになります。顔を見たこともなく、雰囲気も想像するしかない人同士のやり取りは、どうしても遠慮が発生してしまいますし、不安になります。同じ社内コミュニティに参加しているのに、深くたずねることを躊躇して、相手の性格や雰囲気を想定しながら意見を交換することが多くなってしまうのです。せっかくの社内コミュニティなのに、あまり良い状態であるとはいえません。
そのためにも、できる限りオフラインで会う機会を増やしてみてください。忘年会や新年会でもいいですし、本当に思いつきの飲み会でも構いません。社内全体で社員の多くが集まるようなイベントがあれば、それに便乗して「終わったらみんなで集まろうね」というのも、とっても効果的です。
実際に会って話ができると、本当に多くの情報が飛び交います。それだけではなく、そのあとのメールのやり取りも、相手の雰囲気や思いを想像しながらメールを読むことができますので、例え短い文章であったとしても、行間に含まれる思いを感じ取りやすくなります。
全員集まらなくてもいいのです。3人や4人でも集まって、回数を増やしていけば、どこかに接点ができるようになります。せっかく同じ組織に属しているのですから、できる限りオフラインの活動は忘れないでください!そして、これが後に大きな成果を出すようになりますから!(どうなるのかは、次回以降で)

絶対にやってはならないこと!
ここまで「つなげる」ための前向きなポイントを整理してきましたが、反対にできれば避けておきたいいことを二つお伝えしておきます。
その二つは、「指示すること」と「役割分担を無理に決めること」です。
例えば、メーリングリストでの情報量が少なくて、やきもきする時期もあると思います。そんな時に、投稿が少ないからといって「すぐにレスポンスを返してください」とか、「一日に一回は発信するように」などの指示を出してしまうのは厳禁です。社内のコミュニティということもあり、活性化させて成果物を求めるばかり、あせる気持ちはわかります。ただ、参加しているメンバーが日頃困ってしまうことはなんでしょう? 上司から無理難題を押し付けられたり、理由がはっきりしないままに指示され、モチベーションが下がってしまうことではないですか? そんな毎日の苦労に向かい合いながら、業務をこなしているはずです。折角、前向きに何かを得ようと思って参加している社内コミュニティなのですし、同じような苦労まで持ち込み、気を遣いながら情報を共有する必要はないのです。
場を活性化すればいい
コミュニティが活発でないので、指示することで対策しようとするのは、課題の原因分析方法に問題があるといえます。「何を発信すればいいのかわからない」「発信するネタはあるのに発信しづらい」「いつもレスポンスがないので送る気が失せてきた」などなど、コミュティという場の設定に課題の原因があることがほとんどなのです。もしかすると、この原因を参加メンバーが汲み取っていても、アクションが出せていないだけかもしれません。そんな時は、指示を出したり、ルールを決めたりという、参加者が受身にならざるを得ないようなアクションを作るのではなく、参加者の一人として「場を活性化」すればいいだけなのです。レスポンスがないなと心配ならば、まず自分からレスポンスを返してあげればいいのです。それでもダメなら、簡単なアンケートなどをやって、アクションを引き出す工夫をすればいいだけなのです。決して無理に引っ張り出すことはないのです。北風にならずに、太陽にならないとね!
役割は自然と決まるもの
同じく、役割分担を無理に決めてしまうことも厳禁です。社内コミュニティに、全体を管理するリーダー、毎週ネタを提供するネタフリ役、社外セミナーの情報を集めて頻繁に発信する役などなど、特別の役割のメンバーが必要でしょうか? もしかすると、推進のためには必要かもしれませんが、それを最初から無理に決めてしまう必要はないと思います。役割は自然と決まるものですし、気になる人は自らが引き受けてくれると思います。一人が引き受けてくれれば、その他のメンバーも「それなら、私も何か役に立つことをしないとね!」と、思ってくれるはずです。社内コミュニティの中に、仮想的なピラミッド体制を作るのではなく、自然に役割ができ、それぞれのパワーをフラットにつなげることが、受動的なコミュニティにならない重要なポイントなのです。この考え方は社内コミュニティだけではなく、実際のプロジェクトでも同様なのですけどね!
