?で終わる発信方法
次に、発信方法に関しての具体的な工夫です。
X.PUGでも、今までいろいろな情報が飛び交いました。「現場で取り組みたいけど、どうもうまくいかない」とか、「こんな質問を現場メンバーからもらったのだが、どうしたらいいの?」とか、もっと抽象的に「プロジェクトにはアーキテクトが果たして必要なのか?」とか…。
もちろん、社内コミュニティとして「社内○○ガイドライン」などの成果物ができれば、社内全体に影響を与える大きな成果になるかもしれません。でも、最初からそんな夢のような目標を目指し、背伸びし過ぎると逆効果です。日頃から、とにかくいろんな意見を交わし、参加メンバーそれぞれが自分なりのヒントを見つけられれば、そこから生まれる一つひとつのアクションが、組織を変えていく活動につながってくるはずなのです。
意見のキャッチボール
この時に重要なのが「意見のキャッチボール」です。やはりキャッチボールが続く限り、自然とコミュニティも活発化してきます。とはいっても、参加メンバーは開発業務などを抱えながらの参加ですので、「あー、この話参加したい!でも、今は時間が取れない」ということが多いと思います。そんな時には、大きなボールでキャッチボールするよりも、小さなボールを頻繁に投げあうほうが効果的なこともあります。気になったことを、できるだけ早めに細かく返すのです。メーリングリストなのにチャットやん!というほど小さくしなくてもいいですけどね(笑)
メールは文字だけでしか伝えられないために、読み手のことも考えてどうしても長くなりがちです(筆者も、メールの文章がつい長くなってしまう悪い癖があります。これも情報の流れを止めてしまう敗因になっているのでは? と思い、反省することも多いのですが)。長いメールだと、「面白そうだけど、ちょっと長いので、時間ができてから読むことにしよう」と思い、数日後に「あり? そういえばこのメール忘れてた……もういいか」というふうに、流れていってしまう危険もあるわけです。こんなことを回避するためにも、最初はぐっと我慢して、できるだけ短く、簡単にまとめて発信したほうが、議論が続くこともあります。例えば背景などの詳細は後回しにしておいて、「こんなことになってるんだけど、どう思う?」と簡単に投げておいて、レスポンスがあったあとで「実はねーー」と詳細を語るという方法です。結論から先に伝える効果的なプレゼン方法にもつながるところがありますね。
どう思う?
さて、この「どう思う?」という疑問文が、議論を促進させる重要なポイントになっていたりします。メールを受け取ったメンバーは、投稿されたメールの行間から次のアクションを考えようとします。例えば、文章の最後が「○○がこーなってね、△△って方法で回避してみたら、うまくいったのです」という報告形式になっている場合は、自然とレスポンスが少なくなったりします(もちろん、できればその一言を返してほしいのですが)。そこにちょっと工夫をつけて、文章の最後に「確かにうちではうまくいったんだけど、みなさんのプロジェクトではどうですか?」という疑問文を1つ付けるだけでも、読んだ側としては、つい意見を書きたくなりますよね。そんな一工夫が情報の流れる量を左右しているのです。ちょっとレスポンスが少ないなというときは、ぜひ試してみてください。
EnterpriseZineの西さんの連載「独善のススメ」にあるように、前向きなエンジニアであればあるほど、それぞれ一人ひとりの改善や新技術に取り組んでいるはずです。でもやっぱり、そのままにしておくのはもったいないですよね。できればみんなに聴いてほしいし、自慢もしてみたい!というのが本音だと思います。そんな時に、ちょっとした工夫だけで、より多くのレスポンスを期待することができるのです。そして、誰しも、ほめてもらったり、逆に違った意見をもらうなど、周りからのレスポンスを得ることで、自分自身を認めてもらっているという安心感と、自信を持てます。参加メンバーがそんなサイクルに入っていくことで、コミュニティ自体も活発化していくのです。
