JavaFXの統合開発環境(IDE)
SDKの操作は簡単ですが、ほとんどの開発者は統合開発環境(IDE:Integrated Development Environment)の強力な機能を使いたいと思うでしょう。現在、少なくとも2つのIDEがJavaFXアプリケーション開発に利用できます。NetBeans 6.5は、デフォルトの状態でJavaFXおよびJavaFX Mobileのアプリケーション開発を完全にサポートしています。また、Eclipse 3.4は、JavaFXプラグインを追加することでJavaFX開発をサポートできます。
Java ME SDK 3.0の最終リリース版では、JavaFXにとって重要なテスト環境が提供される予定です。ただし、これはJavaFX用の開発プラットフォームを意図したものではありません。現在は、NetBeansとEclipseがJavaFX向けの開発プラットフォームと言えます。
NetBeans 6.5
NetBeans IDEでは、JavaFXのプロジェクト、クラス、ステージの新規作成が可能です(図13と図14を参照)。

ソースコードエディタは、JavaFX固有の構文の色分け表示、コードのコンパイル、コードの折り畳み、ドキュメントのポップアップ、構文エラーの検出といった機能をサポートしています。JavaFXソースファイルの編集中に、開発者はJavaFXパレットを利用してJavaFXエレメントをソースコード内にドロップアンドドラッグできます(図15を参照)。
また、JavaFXのコーディングはユーザーインターフェースの設計を目的としているため、JavaFXエディタのプレビュー(Preview)ボタンを押すことで、ポップアップウィンドウにコードの実行結果をすばやく表示できます(図16を参照)。
NetBeans 6.5は、JavaFX SDKと一緒にパッケージングされているため、このSDKのモバイルエミュレータを使用するように設定されています。NetBeansを使ってJavaFXアプリケーションを作成すると、数々の実行環境の下での実行設定や、そうした環境でのエミュレーションがすばやく行えます。具体的には、JavaFXプロジェクトのプロパティを開き(プロジェクトのプロパティを開くには、[Projects]タブから該当するプロジェクトを右クリックし、メニューから[Properties]を選択します)、[Project Properties]ウィンドウの[Run]カテゴリをクリックするだけです(図17と図18を参照)。
![図17 JavaFXアプリケーションのランタイム環境の設定は[Project Properties]ウィンドウで行う](http://cz-cdn.shoeisha.jp/static/images/article/3921/41384fig13a.jpg)

ラジオボタンの選択により、アプリケーション実行モデル(Application Execution Model)を標準のデスクトップ、Web Start、ブラウザ、モバイルエミュレータの間ですばやく切り替えられます。モバイルエミュレータの実行モデルについては、デフォルトエミュレータとタッチスクリーンエミュレータの2つがJavaFX SDKに用意されており、いずれかを選択できます。
なお、多数のプラットフォーム、とりわけモバイルプラットフォームで実行できるアプリケーションを開発する際には、必ずJavaFXの共通プロファイルを使います。JavaFXのAPIドキュメントと言語リファレンスガイドを参照すれば、どのクラスが共通プロファイルで利用できるかが分かります。
NetBeansでアプリケーション実行モデルを[Run in a Mobile Emulator](モバイルエミュレータで実行)に設定した場合、共通プロファイルに含まれないクラスを使用すると、コンパイルエラーが発生し、そのアプリケーションはモバイルエミュレータでは実行できなくなります。この便利なインジケータは、自作のアプリケーションの移植性を保つのに役立ちます。



