はじめに
Internet Explorer 8(以下、IE8)やVisual Studio 2008、Office 2007など最近タブ形式で複数のページを構成し、データの入力や表示を行うアプリケーションが増えてきました。Visual Studio標準のTabControlコントロールを使って同じようなアプリケーションを作成できないこともないのですが、ちょっと想定しているのとは異なるGUIになってしまいます。
PlusPak for Windows Forms 6.0JのGcTabControlコントロールは、この標準のTabControlに豊富なスタイルとカスタマイズ機能を搭載した、拡張タブコントロールです。このコントロールでは、タブの形状をいろいろな形にデザインでき、タブのドラッグ&ドロップによるページ順序の入れ替えや[閉じる]ボタンの実装など、まさにIE8と同じタブページ機能を持ったアプリケーションを開発できます。
そこで今回は、このGcTabControlコントロールを使って、IE8風GUIを持ったスケジューラを作成してみました。
対象読者
Visual Basic/Visual C# 2005・2008を使ってプログラムを作ったことのある人。
必要な環境
Visual Basic 2005/2008、Visual C# 2005/2008、Visual Studio 2005/2008でプログラムが作れる環境。なお、本プログラムはWindows Vista(SP2)上で動作するVisual Studio 2008を使用して作成し、動作確認を行っています。
プログラム実行時の注意事項
PlusPak for Windows Forms 6.0Jを使って作成したアプリケーションを配布する場合、PlusPak for Windows Forms 6.0Jのアセンブリファイルを添付する必要があります。これは、Common Language RuntimeのDLLをアプリケーションと一緒に配布するのと同じです。本記事のサンプルアプリケーションを正常に動作させるためには、次のファイルをインストールする必要があります。
ファイル名 | 説明 |
---|---|
GrapeCity.Win.PlusPak.v60.dll | 本体コンポーネント |
GrapeCity.Framework.PlusPak.v21.dll | 製品のフレームワーク |
ja\GrapeCity.Win.PlusPak.v60.resources.dll | 本体コンポーネントのサテライトリソース |
ja\GrapeCity.Framework.PlusPak.v21.resources.dll | 製品フレームワークのサテライトリソース |
これらのファイルを、プログラムを実行するフォルダにフォルダ構成を変えずに格納します。.NET Framework 2.0から追加されたクラスやメンバを使用しているので、.NET Framework 2.0以上のバージョンの.NET Frameworkがインストールされていることが必須条件です。
コンポーネントのインストール
はじめてPlusPak for Windows Forms 6.0Jを使用する方は、Visual Studio、Visual Basic、Visual C#の開発環境にPlusPak for Windows Forms 6.0Jをインストールする必要があります。
インストーラは、グレープシティのWebページからダウンロードできます。製品ページの[ダウンロード]タブをクリックしてダウンロード専用ページに移動したら、「PlusPak for Windows Forms 6.0J」の[申込フォーム]をクリックします。
「トライアル版お申し込みフォーム」に必要事項を入力して登録すると、添付トライアルライセンスキーファイルとダウンロードサイトのURLを記載したE-Mailが送られてくるので、ここからダウンロードします。制限事項などの詳細については、インストーラに同梱されているリリースノートを参照ください。
コントロールの追加
PlusPak for Windows Forms 6.0Jをインストールしたら、ツールボックスに専用のタブを作成し、使用するコントロールを追加します。追加するコンポーネントは、アセンブリ名が「GrapeCity.Win.PlusPak.v60」で始まる「GcTabControl」コントロールです。