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グラス片手にアジャイル開発

グラス片手にアジャイル開発 第5回(後編)
- アジャイル開発によくある課題と解決方法

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 第5回の前編では、比較的開発チーム内の閉じられた環境で日々行われている、詳細なイテレーション単位のアクティビティについて説明しました。今回は第5回の後編として、ドキュメントとツール、および、ありがちな問題と解決方法とをリストアップしてみます。

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スプリントをサポートするツール

 スプリントを遂行するに当たって、ドキュメントおよびタスク管理システムをどう扱うかも重要な視点です。次回以降にこれらのテーマを説明する機会があるので、ここではスプリントに関連する部分を中心に説明します。

図1 スプリントで利用されるドキュメントとシステム
図1 スプリントで利用されるドキュメントとシステム

バックログ

 第3回でも触れたように、全体のタスクを管理するのに重要なのがバックログです。アジャイル開発では始めからすべてを詳細化はしません。優先度は低くとも重要で粗い要求までもリストアップするプロダクトバックログ、次のリリースのためのリリースバックログ、直近のスプリントのためのスプリントバックログの3つに分かれます。

 スプリントバックログ自体は、タスク管理システムに統合されれば、あえてバックログ単体として意識することは少ないかもしれません。プロダクトバックログとリリースバックログは詳細化しすぎず、全体感を捉えきれる程度(例えばExcelでリストする程度)で良いでしょう。

タスク管理システム

 スプリントバックログに相当する部分は、タスク管理システムを中心に据えることが多いです。"チケット駆動開発"(すべてのタスクにチケットを発行して管理)といった言葉に代表されるように、間接タスクも含めてすべてのタスクをこのシステムに登録します。誰に、何が、いつまでに、どれくらいのことをこなさなければいけないかが明確になり、作業実績時間やソースコード管理システムへのコミット時のリビジョンとのリンクも行うことができます。さまざまな視点のレポーティングも有益です。

マスタースケジュール

 さらにディーバでは、中期的にすべきことに関しては、ガントチャート形式のマスタスケジュールを併用しています。リリースバックログのみでもよいのですが、大体どの順序でどれくらいの期間をかけて実装するかなどの目処をつけるため、また開発者以外と共有するために、従来型のフォーマットの方がなじみがあったためです。このあたりは、置かれた状況ごとに適切にミックスしていくのもありではないかと思います。

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この記事の著者

株式会社ディーバ 小林 達(コバヤシ サトシ)

2004年に株式会社ディーバ入社。連結会計システム「DivaSystem」の大規模プロジェクトに参加した後、ビジネスインテリジェンス分野を中心とした複数の製品/受託開発プロジェクトを技術面で主導。オフショア開発でのアジャイル開発経験などを経て、現在はディーバアメリカを含む多国籍メンバーと共に、次世代...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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https://codezine.jp/article/detail/5566 2010/11/26 14:00

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