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続 Struts 2入門

Strutsプラグインで単体テストからレポート作成、共通デザインの作成まで
- JUnitプラグイン、JasperReportsプラグイン、Tilesプラグイン

続・Struts2入門(10)

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テストクラスを作る

 先ほど作成したActionクラスに対してテストクラスを記述してみます。今回はパラメータnameの有無のみで遷移先が変わるという非常に単純なActionクラスなので、テストケースも以下の2つとします。

  • (1)nameの値を設定しない場合
  • (2)nameに値を設定する場合

 では、テストクラスは以下のようになります。

リスト2 テストクラス
public class ActionCaseTest extends StrutsSpringTestCase {
    /**
     * テストケース(1) 
     */
    public void testSendFailureAction() throws Exception {
        // 指定したURLのActionクラスを起動し、その戻り遷移先(result)を取得する
        ActionProxy proxy = getActionProxy("/model/send");
        String result = proxy.execute();

        // 特にリクエストパラメータを生成することなく実行する
        // その場合はmodel/send.actionは遷移先としてfalureを実行

        // resultの値がfailureに等しいかを判定
        assertEquals("failure", result);
    }

    /**
     * テストケース(2) リクエストパラメータに値を設定
     */
    public void testSendSuccessAction() throws Exception {

        // リクエストパラメータにnameを追加
        request.addParameter("name", "名前A");

        // 指定したURLのActionクラスを実行する、その戻り遷移先(result)を取得する
        ActionProxy proxy = getActionProxy("/model/send");
        String result = proxy.execute();

        // resultの値がfailureに等しいかを判定
        assertEquals("success", result);
    }
}

 テストケースは以上の2つとなります。2番目のtestSendSuccessActionメソッド内で、リクエストパラメータを追加してから、テスト対象のActionクラスを呼び出しています。親クラスのメンバ変数requestが仮想のリクエスト属性になっており、JUnitプラグインを使うActionクラスでは自動的に利用できます。requestが利用できますので、HTTPセッションの取得も、request.getSession()で行えます。

 なお、JUnitプラグインを使ってテストクラスを作るには、JUnitのルールに加えて次の決まりごとがあります。

  • StrutsTestCaseまたはStrutsSpringTestCaseを継承する

 どちらの親クラスも大差はありませんが、テスト対象のActionクラスがSpringプラグインを使ったものの場合、自動的にSpring Frameworkを使ったActionクラスの管理をしてくれ、リクエストパラメータの追加などが非常に簡単になるのでStrutsSpringTestCaseが良いでしょう。

 では次に実際にJUnitを動作させた結果を見てみましょう。以下の画面は開発環境(IDE)の一つであるEclipseからJUnitを実行した結果になります。

 まずは対象のクラスをJUnitで動作させます。

図1 Eclipseを使ったJUnit起動画面
図1 Eclipseを使ったJUnit起動画面

 実行結果が次のようになります。すべての試験が想定された結果どおりであれば、緑色のチェックがつけられて緑色のゲージが出力されればすべての試験が無事行われて、エラーがなかったことが示されます。

図2 JUnitの実行結果の出力画面
図2 JUnitの実行結果の出力画面

 このようにActionクラスの試験が非常に簡単にできるのが魅力で、Actionクラスが返すResultの結果をチェックすれば確認できるようになります。

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この記事の著者

山田 祥寛(ヤマダ ヨシヒロ)

静岡県榛原町生まれ。一橋大学経済学部卒業後、NECにてシステム企画業務に携わるが、2003年4月に念願かなってフリーライターに転身。Microsoft MVP for Visual Studio and Development Technologies。執筆コミュニティ「WINGSプロジェクト」代表。主な著書に「独習シリーズ(Java・C#・Python・PHP・Ruby・JSP&サーブレットなど)」「速習シリーズ(ASP.NET Core・Vue.js・React・TypeScript・ECMAScript、Laravelなど)」「改訂3版JavaScript本格入門」「これからはじめるReact実践入門」「はじめてのAndroidアプリ開発 Kotlin編 」他、著書多数

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

WINGSプロジェクト 東 浩二(アズマ コウジ)

WINGSプロジェクトについて> 有限会社 WINGSプロジェクトが運営する、テクニカル執筆コミュニティ(代表 山田祥寛)。主にWeb開発分野の書籍/記事執筆、翻訳、講演等を幅広く手がける。2018年11月時点での登録メンバは55名で、現在も執筆メンバを募集中。興味のある方は、どしどし応募頂きたい。著書記事多数。 RSS Twitter: @yyamada(公式)、@yyamada/wings(メンバーリスト) Facebook

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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