はじめに
最終回となる本稿では、Struts 2のプラグインから、今まで紹介できなかったものの中でも重要なものをいくつか取り上げます。
Struts 2のプラグインには、他のオープンソースプロジェクトを簡単に使うためのものが用意されています。今回取り上げたものは、実際にアプリケーションを作っていく上で利用されると思われるものを選定しました。今回取り上げるプラグインは以下のものです。
- JUnitプラグイン
- JasperReportsプラグイン
- Tilesプラグイン
なお、開発中のものを含めたプラグインの一覧は、Apache Struts 2 Plugin Registry、Struts 2の正規プラグインとして承認されたものは、Apache Struts 2 Documentation Guideで紹介されています。
対象読者
Struts 2のWebアプリケーション開発に興味がある方。
必要な環境
最低動作環境は以下のとおりです。
- Java SE 5
- Struts 2.2.1が動作する環境
- Tomcat 5.5.x / 6.0.x
アクションクラスの単体テストを効率化する - JUnitプラグイン
JUnitはJavaクラスのテストクラスを、アプリケーションから独立して動作させるテストフレームワークです。別途JUnit本体の入手が必要となりますので、Junitの入手はgithub JUnitから行いましょう。JUnitそのものを動作させるまでの手順についてはTECHSCORE JUnitを参照してください。
JUnitテスト対象のActionクラスを作る
JUnitプラグインでは、Struts 2のActionクラスをテストクラスから単体で動作させることができ、その結果をチェックすることができます。もちろんWebアプリケーション用の試験なので、リクエストパラメータなどを事前に設定した動作結果も得ることができます。ではサンプルとなるテスト対象Actionクラスと、テストクラスを見てみましょう。
@Namespace("/model") @Results({ @Result(name="success" , type="dispatcher" , location="success.jsp"), @Result(name="failure" , type="dispatcher" , location="failure.jsp"), }) public class ModelDrivenAction extends ActionSupport { @Action("send") public String send() throws Exception { if ( name == null ) { // もしnameの値がnullだった場合はfalseを返す return "failure"; } // 戻り値successを返す return "success"; } /** リクエストパラメータ:name */ private String name; public String getName() { return name; } public void setName(String name) { this.name = name; } }
このActionクラスは、/model/sendでsend()メソッドが呼び出され、リクエストパラメータ name の値がnullであった場合にfailureの@Resultへ、値があった場合にはsuccessで示した@Resultの画面となります。