NECは、NECグループにおけるクラウド型ソフトウェア開発環境「ソフトウェアファクトリ」の利用者が、1万人を突破したことを27日に発表した。この数字は、ソフトウェア開発環境としては、国内最大規模となる。
NECは、ソフトウェア開発の品質やコスト、納期の改善を目的として、ソフトウェア生産革新活動を推進しており、「ソフトウェアファクトリ」はソフトウェア生産革新活動のプロジェクト管理と、技法・ツール等のエンジニアリング面において、中心的な役割を果たしている。
「ソフトウェアファクトリ」の使用によって、開発プロセスや方法論、ツールの標準化や、ソースコードおよび仕様書などを共有が可能になるとともに、セキュリティ脆弱性検査やバグ検出などの自動化を促進して、生産性と品質の向上を目指す。また、開発状況のリアルタイムでの「見える化」によって、マネジメント力の強化を実現する。
「ソフトウェアファクトリ」の利用が拡大した結果、拠点が国内外に分散している場合でも、開発環境や仕様書などの共有によって作業のやり直しなどが減り、製造やテスト工程のコストを10~20%削減した。また、ハードウェアの用意や、プロジェクトごとのソフトウェアのインストールが不要になり、最短2時間で開発環境を構築できるようになった。
さらに、「ソフトウェアファクトリ」で開発したソースコードを、ツールを使って自動的に検証し、セキュリティ脆弱性やバグ検出などを行って、開発者の負担やセキュリティ脆弱性、バグの見逃しリスクの低減を達成している。
NECでは、グローバル事業の拡大に向けて、「ソフトウェアファクトリ」のグローバル展開を進めており、10月からは第1弾として、インドにおけるグローバル製品開発と英語圏でのシステム開発向けに、運用を開始する。2013年度には、中華圏ビジネス向けの運用を予定している。
さらに、製造業や組込機器など、IT分野以外でのソフトウェア開発の増加を受けて、2013年度からは「ソフトウェアファクトリ」をクラウドサービスとして、企業向けに展開を行っていく。
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