はじめに
「PowerTools ComponentOne Studio 2012J」のC1FlexGridコントロールは、データベースからデータを読み込んで表示する機能を持っていますが、単純にテーブルのデータを表示するだけでなく、同じフィールドのデータをグループ化し自動的に小計を算出する機能も持っています。
これだけならSQL文でも同様のことを実現できますが、C1FlexGridコントロールはさらに階層ツリーで小計結果を表示する機能を持っています。しかも、これらの機能は集計列を指定してメソッドを実行するだけです。
そこで今回はこの自動小計機能を使って、データベースのデータから、野菜の収穫量を地方別・都道府県別の2段階に分けて小計を算出するアプリケーションを作成してみました(今回はAccessデータベースファイルを使用しています)。
対象読者
Visual Basic 2005/2008/2010、またはVisual C# 2005/2008/2010を使ってプログラムを作ったことがある人。
必要な環境
Visual Basic 2005/2008/2010、Visual C# 2005/2008/2010、Visual Studio 2005/2008/2010のいずれかでプログラムが作れる環境。
なお、本プログラムはWindows 7上で動作するVisual Studio 2010を使用して作成し、動作確認を行っています。
プログラム実行時の注意事項
「PowerTools ComponentOne Studio 2012J」を使って作成したアプリケーションを配布する場合、「PowerTools ComponentOne Studio 2012J」のアセンブリファイルを添付する必要があります。これは、Common Language RuntimeのDLLをアプリケーションと一緒に配布するのと同じです。
本記事のサンプルアプリケーションを正常に動作させるためには、次のファイルをインストールする必要があります。
ファイル名 | 説明 |
C1.Win.C1FlexGrid.2.dll | 本体アセンブリ |
C1.Win.C1FlexGrid.4.dll | 本体アセンブリ(※) |
このファイルを、プログラムを実行するフォルダに格納します。
.NET Framework 2.0から追加されたクラスやメンバを使用しているので、.NET Framework 2.0以上のバージョンの.NET Frameworkがインストールされていることが必須条件です。
コンポーネントのインストール
「PowerTools ComponentOne Studio 2012J」を使用する方は、Visual Studio、Visual Basic、Visual C#の開発環境に、「PowerTools ComponentOne Studio 2012J」をインストールする必要があります。
インストーラは、グレープシティのWebページからダウンロードできます。
ダウンロードしたい製品にチェックを付け[申込フォーム]ボタンを押すと、「トライアル版申込フォーム」ページに移動しますので、「個人情報の収集および使用に同意する」にチェックを入れ「同意する」ボタンをクリックします。
トライアル申込フォームが表示されますので、必要情報を登録すると添付トライアルライセンスキーファイルとダウンロードサイトを記載したE-Mailが送られてきます。ここからダウンロードします。ダウンロードファイルは圧縮ファイルになっていますので、解凍してインストーラを起動します。
制限事項などの詳細については、インストーラに同梱されているリリースノートを参照ください。
コントロールの追加
「PowerTools ComponentOne Studio 2012J」をインストールしたら、プロジェクトにコントロールを追加します。
ツールボックスに専用のタブを作成し、使用するコンポーネントを追加します。追加するコンポーネントはアセンブリ名が「C1.Win.C1FlexGrid.4」の「C1FlexGrid」コントロールです。
コントロール | アセンブリ |
C1FlexGrid | C1.Win.C1FlexGrid.4 |