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「PyCon JP 2014」レポート

PyCon JP 2014レポート
~第2回 プログラムチームの作業内容について


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チュートリアルについて

 関根です。今年もカンファレンスの前日(9月12日(金))にPythonに関する有料のチュートリアルを開催しました。今年は全部で3つのテーマを用意して、50名以上の方に参加していただきました。参加していただいた皆様や講師の方々には大変感謝しております。本当にありがとうございました。

 まず事前準備として、チュートリアルに関するテーマについてチーム内でディスカッションを行いました。今年は海外のPyConなどを参考にして、いろいろな分野のチュートリアルを用意したいという思いがあり、最終的に3つのテーマを決定しました。

 テーマを決定してからは実際に講師をしていただける方を探し、スタッフメンバーの知り合いの方や、紹介を通じて講師の方へ依頼を行いました。

 会場については、必要な設備(プロジェクター、ホワイトボード、机、椅子)などが完備されている、市ケ谷健保会館・会議室(市ケ谷)を利用しました。当日は電源タップなども借りることができ、とても助かりました。

 ネットワークに関しては会場に無線LANがなく、ある程度の参加者が来ることが予想されたので、PyCon JP 2014のネットワーク担当に依頼して、チュートリアル専用のネットワークを構築しました。特にトラブルもなく無事ネットワークを提供することができました。ネットワークチームには短い構築時間の中で準備、構築していただき感謝しています。

 告知についてはPyCon JP 2014公式ページ、Twitter、開催前レポートなどを通じて告知を行いました。また募集についてはconnpassを利用しました。

 その他の準備として、チュートリアルの前日までに名札、名札ケース、受付用の資料の作成などを行いました。チュートリアル当日は受付、会場設営、会場の片付けを行いました。当日の受付や事前準備をしていただいたチームメンバーにも感謝しております。ありがとうございました。

ネットワーク構築の様子
ネットワーク構築の様子

 今回のチュートリアルでは、3つのテーマを用意して開催に向けて準備してきました。4時間という短い時間の中で調整していただき、講師の方には大変感謝しております。また、たくさんの方にご参加いただき、どうもありがとうございまいた。

 テーマに関しては、例えばWebアプリケーションのチュートリアルを開催してほしいなどの声をいただきましたので、来年はテーマを募集してみるなど、他のアプローチも検討していきたいと思います。チュートリアルの時間に関しては、今回は4時間という内容で進めましたが、講座によっては短かったような気もするので、次回は柔軟に検討したいと思います。

 最後に各チュートリアル講師の方に当日の様子を伺ったので、紹介させていただきます。

チュートリアルA - サーチエンジンを作りながら学ぶソフトウェアツールプログラミング(磯 蘭水さん)

チュートリアルAの様子
チュートリアルAの様子

 チュートリアルの講師は、PyCon JP 2011から3回目になりました。今回は半日4時間という時間内で、いかにエッセンスを凝縮するかに苦労しました。

 サーチエンジンを題材に、自分自身でツールセットを構築していくという部分がメインの話題でしたが、できるだけ背景的な話や、なぜそのようにするのかという考え方も随時織り込むようにして、単なるプログラミングテクニックの紹介で終わらないように注意しました。

 残念ながら、時間中に実際にプログラムを書いてアレコレ試すという部分の充実は、時間切れになってしまいましたが、今回のチュートリアルを、これからプログラミングをしていく上での糧に少しでもお役に立てていただけることがあれば、講師としてこれにまさる喜びはありまません。

 今回も講師を担当する機会を与えてくださいましたPyCon JP 2014プログラムチームの方々、そして当日参加していただいた方々、ありがとうございました。

チュートリアルB - Python基礎研修(清水川 貴之さん)

チュートリアルBの様子
チュートリアルBの様子

 今回、PyConJPチュートリアルで、Python基礎研修を実施しました。Python基礎研修といっても、Python言語の初心者の方や、プログラミング初心者の方がいて、概念をどのように説明するかというところはなかなかバランスが難しかったです。

 また、言語の基礎研修だけでなく、Djangoや他のツールの開発といった目的を伴う研修をしてほしいという声もありました。今回は4時間という研修時間で、Python3でのプログラミング学習のきっかけを十分伝えることができたと思います。

 参加者のみなさんからも演習中に活発に質問の声が上がり、「関数をいつ作るのがいいのか」「多倍長整数の扱いはどうなっているのか」「Pythonの型について」「そもそも型は必要なのか」といった基礎的な、答えるのが難しい質問もありました。

 今回はチュートリアル講師として教える立場でしたが、こういった問いから新たに気づくこともあり、とても有意義な時間を過ごしました。参加者のみなさんも同様に感じてくれたなら嬉しいです。PyCon JPスタッフの皆さん、参加された皆さん、お疲れ様でした!

チュートリアルC - PyData入門(池内 孝啓さん)

チュートリアルCの様子
チュートリアルCの様子

 まずはじめにチュートリアルに参加下さった皆様、ならびにPyCon JPの運営スタッフの皆様に心よりの御礼を申し上げたいと思います。夢のような3日間をありがとうございました。

 チュートリアルは楽しみであったと同時にプレッシャーがあったことも事実です。特に4時間という長丁場であったこと、有料であったこともあり、参加した方に「時間を無駄にした」「お金を払って損した」と思わせないために何ができるだろうか、ということが裏テーマでもありました。

 皆様からのフィードバックには「いろいろなライブラリの概要を知ることができてよかった」というものと「駆け足だったのでもう少しじっくり見たかった」というものが多かったように思います。一つ一つ奥が深いライブラリのダイジェストという内容でしたので、必然こうなってしまうことは予想していました。ただ、もう少し取捨選択してもよかったかな、と振り返っています。

 平生「人に教えることが最大の自己研磨になる」と思っています。今回のチュートリアルもまさにこのとおりで、資料の準備のために数学の参考書を引っ張りだしたりなどし、非常に勉強になりました(笑)

 PyCon JP 2014のテーマは「Pythonで再発見」でしたが、改めてPythonやデータ分析って面白いな、と再発見できたこと、またPythonに関わる皆様と新しい出逢いの場をいただけたことが何よりの収穫でした。

 わずかでも、参加された皆様の糧になるチュートリアルであったならば幸いです。PythonやPythonコミュニティの明るい未来を確信しております。

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トークセッションについて

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この記事の著者

清田 史和(キヨタ フミカズ)

PyCon JP 2016 プログラム担当副座長。 株式会社ヴァズ 所属 2012年からPyCon JP実行委員として活動を開始。Pythonは、5年前に立ち上げた SnapDish というサービスでプロダクション利用。IT分野では、Startup業を生業としている。最近は、コーヒーを通じた国際貢献を視野に入れた分野や子どもの育ちを考えた保育教育実践にも積極的に関わり活動を行う。 他の所属は、 学校法人北部学園幼保連携型認定こども園ほくぶ幼稚園 理事長、 株式会社ナチュラルコーヒー 代表取締役社長など。 Twitter: @kiyotaman Facebook: 清田 史和

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筒井 隆次(ツツイ リュウジ)

本業はWebエンジニア。メイン言語はJava、PHP、Python。Pythonを学んだのは2011年ごろで、Python歴はまだ浅いのですが、書きやすさから今では一番お気に入りの言語になりました。最近、仕事でも念願のPython(Django)デビューができました(PyCon JPスタッフ活動のおかげかも?)。Twitter: @ryu22e Blog: ryu22eBlog

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川田 裕貴(カワタ ヒロタカ)

 PyCon JP 2015 ではプログラムチームに所属。筑波大学 システム情報工学研究科 コンピュータサイエンス専攻に所属する大学院生。普段は、Python とはかけ離れた OS などハードウェアとソフトウェアの間に生息する、低レイヤなソフトウェア屋をしている。Python は、趣味のプログラミン...

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関根 裕紀(セキネ ヒロノリ)

 株式会社SQUEEZE CTO。複数のスタートアップ、ベンチャー企業にてさまざまなWebサービスの開発に携わったあと現職。6,7年ほど前にPythonを使用して以来,Pythonが好き。PyCon JP 2015 副座長(プログラム)、また月に一度の勉強会である「Pythonもくもく会 」を主催している。...

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長内 歩(オサナイ アユム)

PyCon JP 2014でスタッフ初参加。広告系サービスの全文検索エンジンを保守・運用しつつPythonで各種ログを解析しています。他にもプレゼン用スライドや様々なドキュメントをSphinxで作るなどPythonとベッタリ。最近はサウンドプログラミングができないかと試行錯誤中。普段は自転車で中距離を走ったりピアノやベースを弾くなどしています。近々Pythonボルダリング部(#kabepy)への参加予定。Twitter: @redfigure Webサイト: jarfarm.com

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小宮 友美(コミヤ トモミ)

カンファレンスやセミナー、勉強会などのイベント運営に関心興味があり、各種イベントにて時折お手伝いをしています。 PyCon JPにおいては、今回からスタッフになりました :-) 好きな事は、製パンや旅行、美味しいものの食べ歩き。Python使いの方々が不定期に開催する「けしからん」という名の美味しいものを食べにいく会に顔出したりもしてます。Twitter: @tmmkr

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劉 朗(リュウ ロウ)

東北大学大学院 情報科学研究科 情報基礎科学専攻に在学中。 去年日本で留学に来てから、研究のためにPythonを学んで始まります。インターネットからPyCon JPというイベントを知りました。 そしてPyCon JPのスタッフを募集しました。好きな事は旅行やサッカーです。Twitter: @liulang24 Facebook: Lang Liu

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真嘉比 愛(マカビ アイ)

株式会社adingoに所属。PyLadies Tokyo創設者。普段は広告のログ解析の仕事に従事してます。Twitter: @a_macbee acebook: 真嘉比 愛

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CodeZine(コードジン)
https://codezine.jp/article/detail/8197 2014/10/31 13:51

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