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「PyCon JP 2014」レポート

PyCon JP 2014レポート
~第2回 プログラムチームの作業内容について


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トークセッションについて

 トークセッションの担当をした川田です。皆さん、今年のPyCon JP 2014のトークは楽しんでいただけたでしょうか?  発表者の皆様の素晴らしい発表のお陰で、今年も無事終わることができました。スピーカーの皆さんに、感謝しています。

 PyCon JP 2014 では、日本語24枠、英語12枠の合計36個のトークセッションがありました。選考についても、今年は去年までとは違いレビューの方式を改めて、より良いレビューができたと思っています。選考の詳細については、ブログ「PyCon JP Blog: PyCon JP 2014 のプログラム公開と選考について」を参照してください。

 今年のトークの内容は今までと違う傾向で、Pythonの科学技術や、データマイニングにPythonを応用した発表が多かったです。全体のテーマが、"Python で再発見" というテーマだったので、今までと違うPyCon JPで再発見する機会を提供できたかな?と思っています。去年までと違う傾向を取り入れることで、新たな層をPyCon JPに取り込むこともできた感じがしています。

 また、トークの内容は幅広いものを用意したつもりなのですが、いかがでしたでしょうか? もし「今年のトークに自分の興味のあるトークがない!」とか「こんな話も欲しい!」と思った人は、人任せにせず自分でもトークへの応募を検討してみてください。

 トークの選考をしていて、僕自身も「こんなトークあったらな」とか「こんな話も欲しかったな」という思いもありますが、応募がなくては採用できません……。誰かが応募しなくては始まりません。来年はより一層プロポーザル(トークへの応募)が増えることを期待しています。

 当日の様子ですが、どのトークセッションも非常に盛況でした。また、ライブ配信もうまく配信できていましたので、会場に来れなかった方も楽しめたのではないかと思います (もちろん、会場でしか味わえない雰囲気もあります!)。

 ライブ配信のアーカイブについても、YouTubeで公開されています。見逃したトークがありましたら、ぜひ利用してみてください。

 今年のプログラム編成では、数的に英語のトークがちょうど並列で1つ開催できる数でしたので、どの時間帯にも英語のトークが入るようにしました。

 また、部屋についても英語の発表を1つの部屋に隔離すると、交流が断たれてもったいないので、英語も日本語も関係なく内容で部屋割りを決めました。

 1日目に関しては科学・データ系の発表をメディアホールにまとめました。こうすることで、部屋の移動を最小限に見ることができるかなと思ったからです。しかし、部屋の使い方や人の分散はまだまだ改善できるところがあるなという感じです。

 今年の会場は、トークを行った3つの部屋の規模がそれぞれ違いすぎて、人数をうまく調整することが難しかったです。これは難しいことだとは思うのですが、今年も立ち見のトークがいくつか出てしまい、もっとうまく調節できる方法があればよいなと思いました。

 また、去年に比べて英語のセッションが若干人が少なかったかな、という感じがしました。個人的には、海外から来られているスピーカーの発表もたくさん日本の方に聞いていただきたいですし、日本の方もぜひ英語で発表していただきたいと思っています。英語を怖がらずに、英語のトークにも参加していただければと思います。

ポスターセッションについて

 川田です。

 ポスターセッションは、今年初めての企画でした。運営側も参加者も不慣れで分からないことだらけだったと思いますが、盛況で終わることができてほっととしています。発表者・参加者の皆さん、初めてで行き届かない点もあったかと思いますが、参加していただきありがとうございました。

 ポスターセッションは、本家のPyCon USでは以前から行われている企画です。トークセッションよりも気軽に、発表者と参加者が交流・議論する場として用意できればいいなと思っていました。トークセッションでは質問時間が限られていますし、デモも長時間はやりにくいという問題があります。今年はそれらの問題をポスターセッションで少し補えたかなと思っています。

 事前準備としては、参加者も不慣れだと思いますので、募集ページにはどういう形態を想定しているのか、どんな目的で使って欲しいのか、どんな資材が提供されるのかを重点的に書きました。

 ポスターボード・机の大きさや、電源の有無は、デモをする方もいますし、ポスターの印刷の都合もあるのであらかじめ情報を出しておいてよかったなと思いました。応募してくれるかどうかは、半信半疑で実験的なところもありましたが、12件の応募があり、とても嬉しかったです。

 当日の様子は、一時は人が部屋に入りきらないぐらいの盛況でした。これは、ランチ前のポスターセッションの裏番組にトークセッションを置かずに、ポスターとジョブフェアへ人を流すような工夫をしたことが効果があったのかなと思います。参加者の皆さんが真剣にポスターの前に固まって発表者の方の話を聞いたり、質疑応答が飛び交っている姿がとても興味深かったです。

ポスターセッションの様子(1)
ポスターセッションの様子(1)
ポスターセッションの様子(2)
ポスターセッションの様子(2)

 学会のような堅苦しい雰囲気ではなく、気軽に対応できるような工夫もしました。ポスターに使った部屋は、ブラインドを開けるとお台場の景色が見えるガラス張りの部屋で、開放感のある雰囲気でポスターセッションができたと思います。

 ただ、その部屋は午後からトークセッションに使う部屋で、撤収の時間の余裕がなく、もう少し時間の余裕があったほうが良かったかなと思いました。また、もうちょっと大きな部屋か複数の部屋を使って広めの場所で行えたらさらに良かったのかなとも思いました。

 ポスターの発表者の方からは、参加者とじっくり交流できて良かったという話を聞けて、とても嬉しかったです。来年も、できたらまた実施したい企画だと思いました。

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この記事の著者

清田 史和(キヨタ フミカズ)

PyCon JP 2016 プログラム担当副座長。 株式会社ヴァズ 所属 2012年からPyCon JP実行委員として活動を開始。Pythonは、5年前に立ち上げた SnapDish というサービスでプロダクション利用。IT分野では、Startup業を生業としている。最近は、コーヒーを通じた国際貢献を視野に入れた分野や子どもの育ちを考えた保育教育実践にも積極的に関わり活動を行う。 他の所属は、 学校法人北部学園幼保連携型認定こども園ほくぶ幼稚園 理事長、 株式会社ナチュラルコーヒー 代表取締役社長など。 Twitter: @kiyotaman Facebook: 清田 史和

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筒井 隆次(ツツイ リュウジ)

本業はWebエンジニア。メイン言語はJava、PHP、Python。Pythonを学んだのは2011年ごろで、Python歴はまだ浅いのですが、書きやすさから今では一番お気に入りの言語になりました。最近、仕事でも念願のPython(Django)デビューができました(PyCon JPスタッフ活動のおかげかも?)。Twitter: @ryu22e Blog: ryu22eBlog

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川田 裕貴(カワタ ヒロタカ)

 PyCon JP 2015 ではプログラムチームに所属。筑波大学 システム情報工学研究科 コンピュータサイエンス専攻に所属する大学院生。普段は、Python とはかけ離れた OS などハードウェアとソフトウェアの間に生息する、低レイヤなソフトウェア屋をしている。Python は、趣味のプログラミン...

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関根 裕紀(セキネ ヒロノリ)

 株式会社SQUEEZE CTO。複数のスタートアップ、ベンチャー企業にてさまざまなWebサービスの開発に携わったあと現職。6,7年ほど前にPythonを使用して以来,Pythonが好き。PyCon JP 2015 副座長(プログラム)、また月に一度の勉強会である「Pythonもくもく会 」を主催している。...

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長内 歩(オサナイ アユム)

PyCon JP 2014でスタッフ初参加。広告系サービスの全文検索エンジンを保守・運用しつつPythonで各種ログを解析しています。他にもプレゼン用スライドや様々なドキュメントをSphinxで作るなどPythonとベッタリ。最近はサウンドプログラミングができないかと試行錯誤中。普段は自転車で中距離を走ったりピアノやベースを弾くなどしています。近々Pythonボルダリング部(#kabepy)への参加予定。Twitter: @redfigure Webサイト: jarfarm.com

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小宮 友美(コミヤ トモミ)

カンファレンスやセミナー、勉強会などのイベント運営に関心興味があり、各種イベントにて時折お手伝いをしています。 PyCon JPにおいては、今回からスタッフになりました :-) 好きな事は、製パンや旅行、美味しいものの食べ歩き。Python使いの方々が不定期に開催する「けしからん」という名の美味しいものを食べにいく会に顔出したりもしてます。Twitter: @tmmkr

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劉 朗(リュウ ロウ)

東北大学大学院 情報科学研究科 情報基礎科学専攻に在学中。 去年日本で留学に来てから、研究のためにPythonを学んで始まります。インターネットからPyCon JPというイベントを知りました。 そしてPyCon JPのスタッフを募集しました。好きな事は旅行やサッカーです。Twitter: @liulang24 Facebook: Lang Liu

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真嘉比 愛(マカビ アイ)

株式会社adingoに所属。PyLadies Tokyo創設者。普段は広告のログ解析の仕事に従事してます。Twitter: @a_macbee acebook: 真嘉比 愛

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https://codezine.jp/article/detail/8197 2014/10/31 13:51

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