Visual StudioとC#の新機能
今回、解説していく中で次のようなVisual Studioの機能も紹介しました。
コーディング中のIntelliSense機能。XAMLやC#のコードを書いているとき、どんどん候補を出してくれます。キーの打鍵数を減らせるだけでなく、うろ覚えのキーワードでもその一部分を思い出せれば正しいキーワードを見つけられます。
デバッグ実行中の修正機能。XAMLの変更がその場で反映されるホットリロードと、いったんブレークした状態でC#のコードを変更できるエディットコンティニューを紹介しました。
Visual Studioは、バージョンアップするたびにこのような生産性を高める機能が増えています。バージョンアップされたときには、新機能のドキュメントを覗いてみてください。Visual Studio 2019のものは「Visual Studio 2019 の新機能」に記載されています。
また、C#の新機能としては、C# 6で導入された補間文字列を紹介しました。従来はstring.Formatメソッドを使っていたところを、簡潔で分かりやすく記述できます。(次のコード)。C#の新機能は、docs.microsoft.comの「C# の新機能」に記載されています。
// 補間文字列 Text1.Text = $"クリックしたのは{DateTimeOffset.Now:HH:mm}"; // 上は、次のコードと同じ意味 Text1.Text = string.Format("クリックしたのは{0:HH:mm}", DateTimeOffset.Now);
本連載では、このようなVisual StudioとC#の新機能も必要に応じて紹介していきます。
まとめ
今回は"Hello, WPF !"ということで、WPFプログラミングのスタートを切りました。XAMLでUIを定義すること、コードビハインドのC#コードからUIと対話できること、この2点が分かったことで、後はやりたいことをどう実現すればよいのか調べていけるでしょう。WPFに関するMicrosoft公式ドキュメントは、おおむね"Windows Presentation Foundation"(日本語です)にまとまっています。
また、今回使ったTextBlockコントロール/Buttonコントロールのほかにも多数のコントロールが標準で用意されています。次のMicrosoft公式ドキュメントをご覧ください。
本連載では、その中から重要なところや、押さえておくべきところに絞って解説していきます。最終的には、画面とロジックを分離したMVVMパターンアーキテクチャとWindows 10のUIをも取り込んだ近代的なWindowsアプリ開発を目指します。ご期待ください。