組織に必要なのは「挑戦と呼べるレベルの変化を絶えず起こすこと」
――Sunkwanさんが次のキャリアとしてLINEを選択した理由について教えてください。
グローバル環境での経験を活かし、LINEクリエイティブセンターを全世界のデザイナーが仕事をしたくなるデザイン組織にしたいと思い、LINEに合流しました。LINEにはGoogleに似た雰囲気があり、YahooやGoogleでの経験を生かしながら新しいチャレンジができるという期待があったんです。同時にLINEには、まだまだ多くの伸びしろがあるとも感じました。日本、アジアからグローバルを目指し、世界をリードするデザイン組織を構築する。そんなチャレンジができると思えたのが、LINEを選んだ理由です。
――LINEデザイン組織の印象や、LINEだからこそ大切にしていきたいことはありますか?
LINEのクリエイティブセンターは、多様な専門性とミクロな専門性を兼ね備えた良い組織だなというのが第一印象です。
UIデザインを担当するUIデザイン1室、2室、ブランドデザインを担当するBXデザイン室、サービス全般における映像・写真・モーショングラフィックの制作を行う映像デザイン室。そして、オフィスやイベントなどの空間デザインを担当しているスペースデザインチーム、クリエイティブセンターの採用やPR活動などを主導し、組織のサポートも行うクリエイティブコミュニケーションチームとクリエイティブ戦略チーム。このようにさまざまな役割を持った組織がありますが、まだまだ足りない部分や整理が必要な部分もたくさんあり、それらを補い再構築していくのが私の仕事です。
LINEにはたくさんのユーザーに愛されている多くのサービスがあります。だからこそ、ただ美しいもの、斬新なものをつくるのではなく、さまざまな課題を解決するために誰よりも「ユーザー視点」に立ち、より良いアイディアを生み出し続けることがデザイナー、そしてクリエイティブセンターには求められているのだと思います。
――最後に、今後のLINEをどのようなデザイン組織としてマネジメントしていきたいか、その展望をお聞かせください。
「クリエイティブセンター=本部による中央集権的管理」という構造はApple 、Googleなどでは古い組織構造とされています。会社が大きくなればなるほど、変化は必要になるもの。今後はクリエイティブセンターからいくつかのチームが独立し、より柔軟かつ主体的に、各サービスやプロダクトをリードするデザイン組織へと進化するべく、組織ごとに専門性を高め、細分化していく必要があると考えています。
個人やチームのR&R(Role and Responsibility)がより明確になり、全員が成長できるような組織にしていきたいですね。そのためには、単純な変化ではなく「挑戦」と呼べるレベルの変化を絶えず起こしていくことが重要なのです。