ヴイエムウェアは、パブリッククラウド上にVMware環境を構築できる「VMware Cloud」の新しいエディションと機能を、8月23日に発表した。本サービスでは、イノベーションの迅速化、運用の効率化、防御の強化、ランサムウェア攻撃からのリカバリを実現する。
「VMware Cloud」は、パブリッククラウド上にオンプレミスと同様のVMware環境を構築することで、手間のかかるリフト&シフトの操作なしにクラウド移行を実現できる、クラウドサービス。
本サービスは、「VMware Cloud Foundation」ソフトウェアと「VMware Cloud Services」で構成される。VMware Cloud Foundationは、VMwareのオンプレミスソフトウェア製品とパブリッククラウドソフトウェア製品を組み合わせた統合スタックで、オンプレミスから大規模なクラウドサービスまで一貫性のある環境を実現する。VMware Cloud Servicesは、クラウド/オンプレミス環境を問わずVMware Cloud Foundation環境の導入と運用を簡素化する。また、「Essentials」「Standard」「Pro」「Advanced」「Enterprise」の5つのエディションが用意され、クラウド変革の各段階に合わせて選択できる。
今回、新機能としてVMware NSX+が発表された。VMware NSX+は、VMware Cloudにおけるマルチクラウドネットワーキング、セキュリティ、開発者支援の提供を強化するサービス。サービスの自動化とハードウェア管理の削減による運用コスト削減やクラウドでの一元したネットワークの管理・運用を実現する。
また、ペタバイト規模の分散型ストレージを提供するVMware vSANファミリーの新製品「VMware vSAN Max」が登場。VMware Cloud向けに拡張性、効率性、コスト効率を改善している。コンピューター処理から独立してストレージを拡張でき、クラスタあたり最大360万IOPSまで利用率を最大化できる。VMware vSAN Maxは、既存のエディションとは別のライセンスが必要で、2024年度下期に提供される予定。
さらに、ランサムウェア攻撃からの迅速な復旧を実現する「VMware Ransomware Recovery」に同時に複数の仮想マシンをリカバリできるオペレーションが追加されたほか、データ転送を最適化するサイバーセキュアストレージのテクノロジープレビューの公開、「Google Cloud VMware Engine」のワークロードの保護も提供が開始された。
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CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)
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