オブザーバビリティを実現するプラットフォーム「New Relic」
オブザーバビリティとは、オライリーの『Observability Enginieering』という書籍によると、「システムのあらゆる状態を説明できる特性」と記されている。そんなオブザーバビリティを実現するためのプラットフォームを提供しているのがNew Relicである。「オブザーバビリティの分野において、New Relicは国内ナンバーワンのシェアを誇る」と高木氏が言うように、New Relicはユーザー体験からインフラまですべてを追跡し、ステークホルダー全員にシステム全体の可観測性を提供する。
New Relicを導入するメリットは、障害対応の時間削減ができることに注目が当たりがち。だが、顧客への提供価値を最大化するために必要な、ベロシティ(作業速度)の向上とリライアビリティ(信頼性)の向上が期待できる体制の構築が可能なのだ。
オブザーバビリティを導入することで、ユーザー視点のモニタリングによるアラートの最適化や原因のボトルネックへのドリルダウンを高速、かつ属人化しない体制ができることで、エンジニアがコア業務に注力できるようになるだけではない。コミュニケーションの効率化も実現する。SLI/SLO運用により、共通指標を元にしたコミュニケーションで開発速度と信頼性を両立するのはもちろん、事業サイドと開発サイドで共通指標を持つことで、顧客への価値提供を最大化できる。これらがオブザーバビリティ導入による開発体験向上における大きなメリットだ。