「Svelte」でコンポーネントの表示・更新時に処理を実行できるライフサイクル関数の利用
Webページ用UIフレームワーク「Svelte」の活用 第4回
ダウンロード サンプルファイル (76.5 KB)
コンポーネントの状態が画面に反映するのを待つtick関数
tickは、コンポーネントの状態が画面に反映するのを待つ関数です。他のライフサイクル関数とは異なり、任意のタイミングで呼び出せます。tick関数は、コンポーネントの状態が画面に反映されたタイミングでresolveするPromiseを返却するので、非同期関数内でawaitを付与して実行すると、画面反映を待つことができます。
tick関数の利用例を、p004-tickサンプルで説明します(実行して表示されるWebページの内容は図4と同一です)。このサンプルでは、追加ボタンをクリックしたときに実行されるaddToList関数の処理内容が、p003-afterUpdateサンプル(リスト7)から、リスト10の通り変更されています。awaitを付与してtick関数を記述するため、addToList関数が非同期関数になっていることに注意してください。
const addToList = async () => {
// 入力された文字列をphoneListに追加 ...(1)
phoneList = [...phoneList, inputPhone];
// テキストボックスの文字列を初期化 ...(2)
inputPhone = '';
// コンポーネントの状態が画面に反映されるのを待つ ...(3)
await tick();
// リスト部と入力部の高さを求める ...(4)
const listArea = document.getElementById('listArea') as HTMLDivElement;
const inputArea = document.getElementById('inputArea') as HTMLDivElement;
const listAreaHeight = listArea.offsetHeight;
const inputAreaHeight = inputArea.offsetHeight;
// スクロール位置を設定
window.scrollTo(0, listAreaHeight + inputAreaHeight - window.innerHeight);
};
(1)と(2)は、リスト7と同一です。これらの処理によってコンポーネントの状態が変更されますが、この時点では状態の変更(phoneList配列への追加やinputPhone変数の初期化)はまだ画面に反映されていません。
(3)でtick関数を実行して、変更されたコンポーネントの状態が画面に反映されるのを待ちます。そのため、(4)の時点ではphoneList配列に追加した文字列が画面に表示された状態で、高さの計算やスクロール位置の設定ができます。
まとめ
本記事では、Svelteのコンポーネントが作成・破棄されるライフサイクルに合わせて処理を実行できるライフサイクル関数の利用法を説明しました。onMount関数ではコンポーネントの初期化とクリーンアップ処理が実装できます。beforeUpdate、afterUpdate、tick関数は、コンポーネントの画面が更新される前後のタイミングで処理を行いたいときに利用できます。
次回は、複数のコンポーネント間で状態を共有し、ページ全体で一貫した状態管理が行える、Svelteのストア機能について説明します。
参考資料
この記事は参考になりましたか?
既に会員の方はを行ってください。
- Webページ用UIフレームワーク「Svelte」の活用連載記事一覧
-
- 追加パッケージなしで利用可能! ページ全体の状態を統一的に管理できる「Svelte」のスト...
- 「Svelte」でコンポーネントの表示・更新時に処理を実行できるライフサイクル関数の利用
- 「Svelte」でWebページの内容を動的に更新する、リアクティブ機能とバインディング機能...
- この記事の著者
-
WINGSプロジェクト 吉川 英一(ヨシカワ エイイチ)
<WINGSプロジェクトについて>有限会社 WINGSプロジェクトが運営する、テクニカル執筆コミュニティ(代表 山田祥寛)。主にWeb開発分野の書籍/記事執筆、翻訳、講演等を幅広く手がける。 2026年時点での登録メンバは約50名で、現在も執筆メンバを募集中。興味のある方は、どしどし応募頂きたい。著書、記事多数。 RSS X: @WingsPro_info(公式)、@WingsPro_info/wings(メンバーリスト) Facebook
※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です
-
山田 祥寛(ヤマダ ヨシヒロ)
静岡県榛原町生まれ。一橋大学経済学部卒業後、NECにてシステム企画業務に携わるが、2003年4月に念願かなってフリーライターに転身。Microsoft MVP for Visual Studio and Development Technologies。執筆コミュニティ「WINGSプロジェクト」代表。主な著書に「独習シリーズ(Java・C#・Python・PHP・Ruby・JSP&サーブレットなど)」「速習シリーズ(ASP.NET Core・Vue.js・React・TypeScript・ECMAScript、Laravelなど)」「改訂3版JavaScript本格入門」「これからはじめるLaravel実践入門」「はじめてのAndroidアプリ開発 Kotlin編 」他、著書多数。
※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です
この記事は参考になりましたか?
この記事をシェア
