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より良いプロダクトを作り続けるために ――ソフトウェアエンジニアのための3つのキャリア構築マインドセット

【A-2】価値あるサービスを作り続けるための、エンジニアのマインドセット

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受け止める姿勢が拓く可能性―受容が成長をもたらす

 3つ目のマインドセットは「素直に受け入れる」ことだ。白木氏はこのテーマに関連してまず自身の体験を共有した。

 それは、プルリクエストのレビューで、自分がコメントした内容についてのメンバーからのフィードバックだ。そのメンバーは「コメントをありがとうございます。確かにその通りです」と受け入れる姿勢を見せ、そのうえで、「ただ、この部分についてはこういった背景があり、このように対応しています」と補足説明を加える対応をした。

 このやり取りを通じて、白木氏は「相手の意見を一旦受け入れる」ことの重要性を実感した。新しいチームに入ったばかりで慣れていなかったが、提案やコメントをしやすい雰囲気があり、心理的安全性を感じることができた。このようなメンバーの対応により、スムーズに適応し、チームに貢献することができた。

受け入れる姿勢を示すコメントで、サービス改善に貢献していると実感できた。
受け入れる姿勢を示すコメントで、サービス改善に貢献していると実感できた。

 技術トレンドなどに対しても否定的にならずに「素直に受け入れる」ことは重要だ。例えば、「生成AIによってエンジニアの仕事がなくなるのではないか」といった意見がよく聞かれる。このような話に対して、素直に受け入れない場合は「人間の仕事は複雑で、すぐに置き換えられるわけではない」と考えるだろう。一方で、素直に受け入れる人は「生成AIを使って、今の仕事をどれだけ効率化できるか試してみよう」と前向きに考える。

 白木氏の同僚の一人は、2年前から話題になった生成AIを素直に受け入れ、積極的に業務に適用したり、社内で便利なツールを開発したりしていた。その結果、現在では部署内で「生成AIに一番詳しいエンジニア」として名前が挙がる存在になった。トレンドを素直に受け入れたことで、その分野の第一人者となったのだ。

 白木氏は、1社目の企業で採用基準として掲げられていた「素直でいい人」という方針や、現在勤務しているSHIFTの行動指針にある「ふてくされない、素直に受け入れる」という考えについて触れた。自身を振り返る中で、「素直に受け入れる」という考え方をこれまで大切にしてきたことに改めて気づいたとし、「キャリアを考えるうえで、自分のマインドセットと会社が大切にしている価値観を比較してみることは、1つの重要な視点だと感じています」と話した。

  SHIFTでは、技術イベント「SHIFT EVOLVE」をオンライン/オフラインのハイブリッドで展開している。また、カジュアル面談も行っており白木氏は「気軽に参加してほししい」と呼びかけた。

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この記事の著者

森 英信(モリ ヒデノブ)

就職情報誌やMac雑誌の編集業務、モバイルコンテンツ制作会社勤務を経て、2005年に編集プロダクション業務やWebシステム開発事業を展開する会社・アンジーを創業。編集プロダクション業務においては、IT・HR関連の事例取材に加え、英語での海外スタートアップ取材などを手がける。独自開発のAI文字起こし・...

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篠部 雅貴(シノベ マサタカ)

 フリーカメラマン 1975年生まれ。 学生時代、大学を休学しオーストラリアをバイクで放浪。旅の途中で撮影の面白さに惹かれ写真の道へ。 卒業後、都内の商業スタジオにカメラマンとして14年間勤務。2014年に独立し、シノベ写真事務所を設立。雑誌・広告・WEBなど、ポートレートをメインに、料理や商品まで幅広く撮影。旅を愛する出張カメラマンとして奮闘中。 Corporate website Portfolio website

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