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![]() 柳井です。 奥泉光の「鳥類学者のファンタジア」というSF小説を少し前に読みました。女性ジャズピアニストが主役の時間SFです。普通SFと言えばそのロジックに注意がいくのですが、この小説はその部分はほとんど気にならず読み進めていきました。その理由は、この主人公の独白調の緩い文章が楽しくてたまらなかったからです。 この本は700ページを超える大部の本です。しかし粗筋自体は単純です。結局は700ページ以上のほとんどを、主人公の語り口を楽しむために読んでいたような感じでした。 物事は、枠組みも大切ですが、過程も大切です。特に長い時間扱ってもらうものには、その時間を楽しいものと感じさせる過程の作り込みが必要です。何かを作る際に、全体の構成を考えるだけでなく、そこで過ごす時間をどう楽しませるのかということもしっかり考えなければならないなと思いました。 |
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