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Bjarne Stroustrup氏との対話

設計者自らが書き下ろす「C++入門書」とは~Bjarne Stroustrup氏との対話~

第2回


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この連載では、Bjarne Stroustrup氏へのメールインタビューを通して、プログラミング言語設計者の生の声を読者の皆様に直接お伝えしたいと思います。今回は、Stroustrup氏が現在執筆中という、C++入門書について伺いました。開発から20年以上の時を経て、設計者自らの手により書かれる入門書には、いったいどのようなメッセージが含まれているのでしょう?

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はじめに

 Bjarne Stroustrup氏は、プログラミング言語C++を設計・実装しただけではなく、側近と呼ばれる人々と共にその改善と普及のために間断なく活動してきました。(参照ページ:豊田孝の「IT談話館」

 著名なC++関連書籍の執筆者の一人であるScott Meyers氏は、マスコミの依頼に応じ、C++言語の発展と普及に貢献した偉大な人物と書籍をリストアップしたことがあります。Stroustrup氏とその書籍が、それぞれのリストの1番目に紹介されたのは言うまでもありません。(参照ページ:『The Most Important C++ People...Ever』

Scott Meyers氏によって「C++書籍の中で最もインパクトを与えた5冊」に選ばれたStroustrup氏の著書「The C++ Programming Language」
Scott Meyers氏によって「C++書籍の中で最もインパクトを与えた5冊」に選ばれたStroustrup氏の著書「The C++ Programming Language」

 Stroustrup氏はC++プログラミング言語書籍の執筆者としても既に超一級の名声を得ていることになりますが、同氏は今、入門者用の新たな書籍を執筆しています。

今回の質問意図

 2008年の1月下旬頃、筆者はStroustrup氏から1通のメールを受け取りました。そのメールには、執筆中の書籍の「目次」と「序文」の入ったPDFファイル(ドラフト版)が添付されていました。「なぜ今頃になってC++設計者自らが入門書を書き下す必要があるのだろう?」これが一読後の筆者の素直な感想でした。C++入門書籍は巷に溢れかえっています。

 Stroustrup氏は、店頭に並べられているC++関連書籍への不満を、機会を捉えては口にしてきました。筆者を含め多くのソフトウェアビジネス関係者は、同氏の書き下ろす入門書に注目しています。どのようなトピックが取り上げられるのだろうか。それらのトピックはどのような順序で登場するのだろうか。筆者は送られてきたファイルを何度も何度も読み返し、次のような質問メールを同氏に送信しました。

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この記事の著者

豊田 孝(トヨタ タカシ)

「Windows PowerShell実践スクリプティング―オブジェクト指向と集合指向の統合シェル」(秀和システム発行)と「IT技術者として生き抜くための十ヶ条」(翔泳社発行)の近著2冊にて本音の数%を吐露。最近の活動傾向は、こちらを参照してください。 

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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CodeZine(コードジン)
https://codezine.jp/article/detail/2894 2008/08/20 15:03

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