色の変更
今度は、棒グラフのバーの色を変更してみましょう。棒グラフの色を変更するには、いったんBarLayerを定義します。
定義したBarLayerに対し、append-color-associationメソッドを呼ぶことで色を変更することが可能です。
{let bl:BarLayer = {BarLayer {ChartDataSeries records, "height"} , {ChartDataSeries records, "weight"} , x-axis-data = {ChartDataSeries records, "name"} } }
下記のコードでは、予め定義されている色("blue")を使用していますが、RGBの値のように任意の色を指定することも可能です。
{bl.append-color-association {DataSeriesColorPair {ChartDataSeries records, "height"} , "blue" } }
RGBで色を指定するには、FillPatternクラスを使用します。
{bl.append-color-association {DataSeriesColorPair {ChartDataSeries records, "weight"} , {FillPattern {Color.from-rgb 1.3, 0.3, 0.2}} } }
実は、先ほどの"blue"が文字列として指定可能なのは、FillPatternに定数として定義されているためなのです。FillPatternには、blueという青を表すクラス定数が存在しています。
{curl 6.0 applet} {curl-file-attributes character-encoding = "shift-jis"} {import * from CURL.GUI.CHARTS} {let records:RecordSet = {RecordSet {RecordFields {RecordField "name", caption = "name", domain = String} , {RecordField "height", caption = "height", domain = int} , {RecordField "weight", caption = "weight", domain = int} } , {RecordData name = "Smith", height = 170, weight = 80} , {RecordData name = "Allen", height = 200, weight = 100} , {RecordData name = "Scott", height = 165, weight = 50} , {RecordData name = "James", height = 175, weight = 60} } } {let bl:BarLayer = {BarLayer {ChartDataSeries records, "height"} , {ChartDataSeries records, "weight"} , x-axis-data = {ChartDataSeries records, "name"} } } {let chart:LayeredChart = {LayeredChart width = 20cm , height = 6cm , left-axis = {ChartAxis {ChartDataSeries records, "height"} , {ChartDataSeries records, "weight"} } , bl } } {bl.append-color-association {DataSeriesColorPair {ChartDataSeries records, "height"} , "blue" } } {bl.append-color-association {DataSeriesColorPair {ChartDataSeries records, "weight"} , {FillPattern {Color.from-rgb 1.3, 0.3, 0.2}} } } {value chart}
まとめ
Java技術のみを使用する場合と比べ、CurlのChartコンポーネントを利用すると、グラフの表示が容易にできます。
今回は、グラフに表示するデータをコードとして直接定義しましたが、次回は、CSVファイルのデータをグラフとして表示する方法や、サーバーサイドのデータとの連携方法を説明していきます。
また、今回のチャートプログラムなどについてCurlで学習する際には、「ヘルプ」を使うと便利です。Curl用統合開発環境「Curl IDE」(無償)にはヘルプが同梱されており、インストールすることで閲覧できるようになります。
このヘルプは、「ヘルプに記載されたCurlアプリケーションサンプルがヘルプ上で動作する」という使い勝手のよいものになっており、あわせて記載されているサンプルソースを書き換えることで、アプリケーションの動作を変化させることができます。これにより、ヘルプを読み進めていくだけで、インタラクティブなCurlの学習が可能となっています。こちらもぜひ試してください。