テキスト・ネットワーク分析統合プラットフォーム:基本概念
TENAのデータ構造の特徴は「情報のすべてをネットワークとして捉える」という点にあります。
ここで言う「ネットワーク」とは、メタ情報の付与された「ノード」集合と、それらノードを結ぶ「リンク」からなるグラフ構造を表しています。ソーシャル・コンピューティングの中で中心的な役割を果たす「コンテンツ」と「ユーザー」は、このデータ構造ではネットワークの「ノード」として扱われます。
「コンテンツ」の例として、ブログの本文テキストやブログへのコメント、メール、メッセージなどといったテキストコンテンツはもちろん、「動画」や「音楽」そしてネット通販サイトなどにおける「商品」もコンテンツとして扱うことができます。「リンク」には、「状態」を表すリンクと「行動」を表すリンクの2種類があります。
「状態」を表すリンクとは、「ユーザー」と「ユーザー」が「友達である」といったユーザーノード同士の関係や、「ブログコンテンツ」に対する「コメント」などのテキストコンテンツ同士の関係を示すものです。もう1つのリンクの種類は、「ユーザー」が「ブログコンテンツ」を「読んだ」といった「行動」を表すものです。
図1に、このデータ構造の例を示します。この例では、ノードとしてユーザー(太郎、花子)、コンテンツとして音楽(ABC Song)、ブログ、商品(XYZ game)があります。そして、ユーザー:太郎が音楽を聞いたり、ブログを書いたりといった行動を行ったことが、リンクから読み取ることができます。

TENAはユーザーの行動履歴およびコンテンツをこのようなデータ構造のグラフデータベースとして扱います。以降、TENAの全体のフレームワークと、ノードとリンクがそれぞれどのようなスキーマで蓄積されているか、どのようなAPIによってアクセスできるのか実際の例を見ながら説明していきます。
TENAコモンストアと分析フレームワーク
TENAは分析プラットフォームとして図2に示すようなTENA分析統合プラットフォームを提供しています。
TENA統合分析プラットフォームは、「TENAコモンストア」と「分析フレームワーク」から成り立ちます。前節で示したような抽象化されたネットワーク構造は、「TENAコモンストア」と呼ばれるデータストアに蓄積されます。
TENAコモンストアはグラフデータベースであり、ユーザー、コンテンツ、関係、行動といったすべての情報が蓄積されています。その上に共通に使われる分析機能を用意した「分析フレームワーク」が構築されます。
これは、例えばユーザーの興味をモデル化したり、ノードとリンクの情報から特殊なグラフ構造を作成してノード同士の類似度を計算したり、といったものです。そして、TENAコモンストアと分析フレームワークの情報を用いて、分析機能アプリケーションが構築されます。

